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世界の感染状況がひと目でわかる「コロナウイルスマップ」と世界各地からのリポート

2020年2月26日
世界ウーマン座談会

上の画像は、シンガポールに拠点を置く英語のニュースチャンネル、Channel News Asiaが提供しているコロナウイルスマップのスクリーンショットです。

世界の感染状況がひと目で分かるようになっているので、ぜひご活用ください。

世界ウーマンでは毎月コラムニスト達のミーティングをしています。本題に入る前に少し雑談をすることが多いのですが、今月は新型コロナウイルスの話題でもちきりでした。

アジア在住コラムニストの中には生活にさまざまな制限を受けている人もいれば、欧米在住の人は比較的影響が少ないようでした。

意外な話が出てきたり、参考になることがあったりして、「世界ウーマンのネットワークを活かして、現地からリアルな情報をお届けするのはどうか」という提案がコラムニストの中から上がりました。

たしかに個人的にも「渡航予定があるので、現地情報を知りたい」と連絡を受けることが増えているように感じています。

今回は、マレーシア(シンガポール)・オランダ・イギリス・マカオ・カナダの在住者たちが見た、現地の状況をお届けしたいと思います。渡航予定のある方などは、ぜひ参考にされてみてください。

 

マレーシア・シンガポール

マレーシアでは、感染者は22人(2/24現在)。お隣のシンガポールは90人。

チャイニーズニューイヤー中にコロナウィルスのニュースが飛び交ってすぐ、学校からは、「休暇中に中国とシンガポールに渡航した人、家族が渡航した人は、2週間自宅待機」を言い渡されました。

現在も毎朝体温チェックを受けてから学校に入りますが、当初義務だったマスクの着用は、入手困難ということもあり、現在では着用する人としない人は半々くらいでしょうか。

私の住むマンションでも、入口やジムなどに警備員が配置され、体温チェックをされます。エレベーターボタンは1時間ごとに消毒しているようです。

陸路でシンガポールの国境を渡るときも、シンガポール側でもマレーシア側でも全員車に乗ったままで体温チェックを受けます。

外出を控えている人が多いので、ショッピングモールや映画館はどこもガラガラ。

通常であれば、最も混み合う週末午後のショッピングモールがこの有り様です。

3週間前に、シンガポール内での警戒レベルが引き上げられた際は、トイレットペーパーとインスタント麺がスーパーの棚から消えたようですが、マレーシアではそのような混乱はありませんでした。

政府は、大規模イベントなど人が集まるイベントは自粛するようにと言っていますが、マレー系、中華系、インド系とそれぞれの民族が共存している中では、他の民族の行事に対して強く口出ししづらいという空気があるようで、それぞれのコミュニティに判断は委ねられています。

先日は中華系の大規模のお祭り「チンゲイパレード」の一般参加の中止が発表されました。150年の伝統ある行事でした。

中華系の新聞のウェブサイト上で、「武漢に住む700人のインド人は誰一人感染していない」という記事が出たあと、「カレーを食べると感染しないかもしれない」という噂が出回り、カレーを食べる人が増えました。

 

オランダ

オランダでは、今のところ感染者は出ていません。

2月に入ってから2回に分けて、武漢在住のオランダ人とそのパートナー合わせて約20数名が帰国しましたが、全員陰性でした。でも入国の際には厳重な対策が取られ、帰国後2週間は隔離状態で過ごすとの報道がありました。

街中でもマスクをした人はまだ見かけません。オランダ人と話していても、「コロナは症状が軽いから普通のインフルの方が怖い」という人もいて、コロナはかなり遠い存在といった感じです。

一方で、オランダのラジオ番組で男性DJが、新型コロナウイル拡大をめぐって中国人を侮辱する歌を放送し、非難を浴びて謝罪する事態に発展したり、「私たちはウイルスじゃない!」と題した中国人グループによる請願がインターネット上で始まり、5万人以上の署名を集めているといったように、新型肺炎に関連した差別行為が広がっているという報道もあります。

実際息子はサッカーのチームメイトにコロナウィルスに関するブラックジョークを言われたそうです。子供の他愛のないジョークでしたが、親子共々少し複雑な気分でした。コロナをきっかけにアジア人差別に広がっていかなければいいなと思っています。

アジアンスーパー(北アムステルダムのAmazing Oriental)へ買い物へ行ったのですが、客足は普段通りでした。まあ、普段から基本的に混んでいないのがオランダなので、感染が広がらないのはこの辺に理由があるのかもしれません。

また調剤薬局での待ち時間に何気なく棚を見ていたら、70%のアルコールが減っていました。これはコロナの影響かどうかは分かりません。マスクはそもそも扱いがないようでした。必要な状態になってしまったらとても困ると思います。

(次ページへつづく)

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