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マレーシア自然に触れ合う近場の旅”Sinar Eco Resort”

2021年1月27日
土屋芳子 (マレーシア)

自然にあふれるパイナップルの街でファーム体験

マレーシアではほとんどの地域が2021年1月13日からロックダウンになり、アブドゥラ国王は1月12日に全国に向けて「非常事態宣言」を発令しました。

国民は「やはり」という気持ちと終わらない状況への疲れ、2回目のロックダウンにすっかりあきらめと慣れが感じられます。

早期にロックダウンが終了することを願いつつ、今は家の中でできることをしながら淡々と生活するのみ。

ロックダウン直前に行った、緑あふれるファームリゾートに思いを馳せ、次回の訪れを楽しみにすることにしましょう。

シナーエコリゾートは、私の住むジョホールバルの街からわずか車で50分。高速道路を抜けて、バナナ畑を通った後、パームヤシが両脇に広がる小道を15分ほど走ります。

対向車と道をゆずらないとすれ違えないほどの小道。この中を通ること自体がすでに自然にあふれ、ワクワク感が高まります。

この場所は、ぺカンナナスという街。パイナップルタウンという意味で、昔パイナップルで栄えた街です。

15:30に到着してチェックインをしたら、アクティビティのはじまり。オープンバスのようなものに乗り、広い敷地の中をゆっくり進みます。

もともとここは、建設会社を営むオーナー夫妻が住むために自分の家を買った土地。すっかり気に入って、周辺の土地を買い足し、少しずつ施設を作って増やしていったのだそうです。

ファームリゾートというよりはファームハウス。

プチホテルやコンテナハウス、カフェレストラン、スイミングプール、トランポリンがあり、アーチェリー、ATV(四輪バギー)、カヤックでの川下りの経験ができる他、牛の乳しぼり、乗馬、ヤギ、うさぎ、鳥、魚への餌やりができます。

まわりをパームヤシ畑にかこまれた広大な土地。Wi-Fiがないだけでなく、携帯電話の電波もほとんど届くか届かない場所です。

常に携帯電話やタブレット、電波に囲まれている生活からあまりにも対極な場所に来て、なんともすがすがしい気分になりました。

 

たくさんのアクティビティーに子供たちも大喜び

子供は自然の中に入り、動物たちと会って、最初っからはしゃぎっぱなし。

駆け回って、餌の草をもらって、ヤギの家の中にどんどん入っていったり、はじめての乳しぼり体験をして、おいしい牛乳を飲んだり、乗馬を楽しんだり。乗馬体験だけでなく、継続的に乗馬を習うこともできるそうです。

私が一番気に入ったのは、カヤック。2kmほどの静かな川を、いかだに乗って漕いでいきます。

上を見上げれば青い空、横は美しい緑のヤシ畑、虫の声と鳥の声しか聞こえない状態の中で、ゆっくりゆっくりと漕いで川を下り、看板のところで引き返して陸にあがるまで約40分。「無」になれる感じがとてもよかったです。

夜は、カフェに戻ってバーべキューディナー。普段の週末はバーべキュービュッフェだそうですが、この時は人数が少なかったのでセットが提供されました。

以前は中華ローカルレストランだったというこのカフェは、最近洋風カフェにリニューアルしたばかり。進化を続けている最中で、パスタや丼ぶりなどのメニューや、お洒落なカクテル、おいしいコーヒーなどがいただけます。

牛乳や卵は自家製で新鮮。自然の中で遊び疲れてから、おいしいコーヒーが飲めるというのは嬉しい。

食後、部屋に戻る前に、オープンバスに乗って夜のファームをめぐります。ライトアップされた静かでロマンチックな場所をゆっくりと廻ります。

日頃、動物の世話をしているスタッフの方が、それぞれの特徴などを説明してくれながらのナイトサファリ。

日中の彼の動物への接し方から、動物への愛情を感じていました。愛と知識がある彼の話はとても面白い。

「孔雀はストレスに弱いから、日頃お客に見られていると、卵を産んでもあまり大切に温めない。だからその卵を鶏の小屋に持っていくと、鶏が自分の産んだ卵と勘違いして、孵化するまで温め続ける。孔雀の親は鶏のようなものだ」という話や、

「ガチョウは、仲間を守る本能が強い。だから一匹を捕えると、集団で助けに来る」という話は、実演して見せてくれました。

愛情を持って育てられ、幸せに過ごしている動物たちがいるファームはなんともいい感じです。

 

帰りたくないほど子供たちはお気に入り

宿泊はホテルとコンテナハウスがあるのですが、私は子供と2名だったので、小さなコンテナハウスに泊まりました。

シンプルで寝るだけの部屋なので、日帰りでも十分な気がしますが、夜のファームめぐりや早朝の散歩を経験したいなら、やはり宿泊した方がいいでしょうか。宿泊代は、1人あたり3000円前後です。

朝はカフェでエッグベネディクトやアメリカンブレックファースト、クロックマダム、マレーシア料理の「ナシレマ(ココナツミルクで炊いたご飯に甘辛いサンバル)」などがいただけます。

朝食の後、スリリングなATV(四輪バギー)を楽しみ、シナーエコリゾートを後にしました。

子供たちは「もう帰りたくない」「あと1泊したい」とこの場所をとても気に入っていました。

普段暑いマレーシアでは外での遊びや活動の機会は意外と多くなく、こういう自然と触れ合う体験はすごく貴重です。家からあまり遠くなく来れるのが手軽でまた良い。

その後、車で30分の「ポンティアン(Pontian)」という港町のフィッシュマーケットに寄って、そこで買った海老を目の前の店で料理してもらったり、パイナップルファームに行ってパイナップルジュースを飲んだりしてから帰りました。

マレーシアの近隣レジャー、知らないだけでまだまだいろいろありそうです。ロックダウンが解除されたらまた行きたい場所。

Written by 土屋芳子(マレーシア)

【Sinar Eco Resort】
住所:Lot 2346 GM 2535 Kg. Sungai Molek, 81500 Pekan Nanas, Johor
電話:013-757-2434
営業時間:木曜―日曜 9時から18時
https://www.sinarecoresort.com/

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