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ベトナムの1年で最も重要なイベント、旧暦のお正月「テト」

2021年2月20日
平良弥生 (ベトナム)

ベトナム旧暦の元旦「テト」

Xin chào!ベトナム・ホーチミン在住のYayoiです。今月はベトナムの旧正月について紹介したいと思います。

ベトナムではお正月は新暦(カレンダー通り)ではなく、旧暦に合わせた旧正月をメインにお祝いします。これは東アジア、東南アジアの国に暮らした経験のある方にもお馴染みではないでしょうか。

旧正月のことをベトナム語では「Tết (テト)」と言います。Tếtは漢字で表すと「節」で、「Tết Nguyên Đán (テッグエンダン=元旦節) 」が正式名称です。会話の中では略して「テト」と使われることが多いです。

旧暦のため、毎年日程が違うのですが、今年2021年は2月12日でした。

ベトナムではこのテトが1年の中で最も重要なイベントで、前後約1週間が祝日でお休みになります。

日数はその年によって変動し、日程は政府が毎年決定します。今年は2月10日~16日までの7日間でした。

ちなみにベトナムは年間を通して祝日の少ない国で、合計で10日しかありません。そのうちの約半分がこのテトで使われることになります。

ベトナム人はこの時期に自分の田舎へ帰省し、家族とともに過ごします。家族や友人たちと旅行に出かける人もいます。外国人はこの時期に母国へ一時帰国したり、長期で海外旅行に出かけたりするのが一般的です。

そのためテト休暇前は空港や駅などは帰省客でごった返し、都心部からは人はいなくなってしまいます。日本のお盆休みや年末年始と似ています。

 

ベトナム人はテト休暇前の忘年会に燃える

「Chúc mừng năm mới (チュックムンナムモイ)」は、ベトナム語で「明けましておめでとうございます」

クリスマスと新暦のお正月が終わると、徐々にクリスマスのデコレーションが撤去されていき、テト用のデコレーションに新しく付け替えられていきます。

色はもちろん、赤。ベトナムは中国文化の影響を大きく受けており、他の中華圏と同じく赤がおめでたい色になります。黄色も縁起の良い色になるため、黄色いデコレーションも多く目にします。

市場やデパートなどでも、自宅に飾るテト用のデコレーションやテト期間中に食べる食べ物、その材料が売られ始めます。

この時期は特にお花が個人宅から街なかまで普段以上に飾られることが多く、街はお花でいっぱいになります。市内のあちこちで花市が開催され、お花を買い求める人や見物に来た人たちでごった返します。

他にも、テトギフトと呼ばれる、日本のお歳暮のようなものも販売され始めます。企業等ではテトの長期休暇に入る前に、テトギフトを持って取引先やお得意様に挨拶回りをします。

テト休暇に入る前に、よく忘年会も行われます。ベトナム人はこの忘年会をとにかく楽しみにしていて、仕事以上にこの忘年会で披露する余興の練習に力が入ります。業務時間内に練習時間を確保するほどです(笑)

テト休暇に入り、大晦日の日。お店は午前中で営業を終え、どんどんと閉まっていきます。この日の夜には花火や爆竹などが打ち上げられます。

今年も市内数か所で花火や爆竹をする予定でしたが、直前になってホーチミン市内でコロナの発症者が発生したことにより、軒並みこれらのイベントは中止に。

私もあるイベントへ行くためホテルを予約していたのですが、そのホテルのある区から感染者が出てしまい、泣く泣くキャンセルしました。

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