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ブラジルの素敵な住宅事情。ラグジュアリーな注目物件やインテリアなどもご紹介

2021年5月21日
ひろみ (ブラジル)

防犯管理が徹底しているブラジルの住宅

Olá!! ブラジル在住のHIROMIです。私はブラジルに移住して9年になります。これまで色々な地域の御宅を訪問し、不動産巡りもしてきました。ブラジルには素晴らしく素敵な場所が沢山あります。

今回は私がブラジルに住みはじめてから今まで実際に見てきた、「素敵だな、すごいな」と思った物件や地域の住宅事情、インテリアの事を少しだけご紹介させていただきます。

ブラジルは一般的に言うと、普通の集合住宅地とファベーラと呼ばれるスラム街の距離がとても近く、危ないというイメージがあると思いますが、実際に住んでいて危険を感じたことは、この9年間一度もありません。

それは常に気を付けて行動しているというのもありますが、稀に犯罪に巻き込まれる可能性も無きにしも非ずですから気は抜けません。

ブラジルの住宅はRC造のアパルトメントがほとんどで、防犯のために住宅には必ず鉄柵が張り巡らされています。詳しいブラジルの住宅工事事情は、ブラジル日本商工会議所のページを参考にしていただけたらと思います。

私が住んでいるサンパウロ市では、アパルトメントの場合、入口は二重の門、指紋認証、入退チェックが必ずあり、共有スペースや出入り口に設置されている防犯カメラは、住民達がアプリで確認できるようになっています。

一軒家の場合、日本の家と違い塀で完全に覆われており、高圧電線を塀の上に張り巡らせている家が珍しくないです。しかし、サンパウロから南方の州に行くと、鉄柵の門がない住宅が多く見られ、治安の違いがよくわかります。

車を所有している場合は電気式のリモコンで開閉するタイプの門が付いています。これはアパルトメントも同じです。

コンドミニオのヘリポートと入退チェックを受ける為のゲート

他には、Condomínio(コンドミニオ)と呼ばれる、地区全体が塀で囲まれているところがあります。塀には電気が流れている有刺鉄線が張り巡らされていて、住民は防犯管理がしっかりとした中で暮らしています。

近年では、コンドミニオの中は一軒家だけではなく、集合住宅ビルやホテル、小さなコンビニエンスストアや地区内を走るバスがあったりと、その地区の中だけで充分暮らせるようになってきているようです。

因みに、超高所得者層となるとヘリコプターで移動をする為、写真のように離発着できる場所があります。コンドミニオによって芝生だったりコンクリートだったりと様々です。

Googleのストリートビューではこの地区の中は見ることはできませんが、不動産サイトで購入、賃貸物件を見ることができます。

 

ブラジル特有のインテリアと設備、超高層マンション

各寝室にバスルームがついていることが多い

ブラジルの大きなアパルトメントでしたら、住み込みのお手伝いさん専用の小部屋が付いていることもあります。

お手伝いさん用の小部屋はサービスルーム(洗濯やアイロンをするスペース)とキッチンの近くにあることが多いのですが、そちらを「裏口」として、玄関とは別にドアを設けることも多くあります。

それに合わせて、エレベーターもお手伝いさん用と来客用に分かれている事があります。

各寝室にバスルームがついていることが多く、ジムやプール、遊び場、バーベキュースペース、パーティールームなどがついている場合もあります。

このような設備があるアパルトメントは、共用スペースの清掃・管理のために共益費が日本の基準よりもずっと高く、家賃の20~40%ほどします。

サンパウロは諸外国の住宅事情と似ていて、賃貸専門の住宅はほとんどありません。賃貸アパートの多くは分譲リースです。

日本人駐在員の方々が借りているアパートは、“フラッチ”と呼ばれるサービスアパルトメント(長期滞在ホテル)、もしくは分譲住宅のリースになります。

分譲住宅リースが殆どのブラジルでは、築年数はあまりマイナスにはならず、家の手入れの仕方によっては、新築時よりも価値が上がっている場合もよくあります。

インテリアを質の良いものに変える、お庭を美しく整える等、常に新しく変えていく事によって家の価値につながっていきます。

早くて2年毎にインテリアを変えるご家庭も。住み続けながらリノベーションをするのもブラジル特有で、パンデミックの最中インテリアを変える家庭が多く、平日の日中は工事作業の音がアパルトメントの建物中で聞こえてきます。

またベランダが広い家庭の場合、ガラス窓を付けてひとつの部屋として使用される事が多いです。ベランダに洗濯物を干すのは禁止されています。

お庭がある家の場合は、専門業者(庭師)に来てもらい、整備してもらいます。

常に美しい状態を保つのがブラジル人のお家なんです。ブラジル人のお宅へお邪魔する度に、その綺麗な家に感動させられています。

 

ブラジルの凄い!と思った物件をご紹介


ここまで、ブラジル特有の設備のお話をさせていただきました。次は、私自身が凄い!と思った物件をご紹介させていただきますね。

プロジェクトがスタートされた年に内覧会に行き、かねてから注目をしていた超高層マンションです。

ブラジルの南方にあるサンタカタリーナ州カンボリウのマリーナの隣にある、高さ281メートルに81階建てで、ラテンアメリカ最大の住宅ビルです。ブラジル出身サッカー選手のネイマールが購入したという事でも注目されています。(1ページ目トップの写真)

それから、コンドミニオの中にゴルフ場がある自然豊かなブラジルらしい住宅地があります。私が今まで訪問したコンドミニオの中で一番開放感がある場所です。

上の写真はコンドミニオができた頃にクラブハウス側から撮ったもので、今はもう少し家があります。

他には、パンデミックの所為でまだ完成はしていませんが、サンパウロ市の新しいシンボルとなると言われている「Cidade Matarazzo」でしょうか。

日本では2024年に宮古島に初めて開業される各地の文化・感性・社会性などの親和をコンセプトにした「ローズウッドホテルズ&リゾーツ」と同敷地内に建てられる集合住宅ビルです。

旧病院内に作成され、各階テラスには大小様々な植栽を設け緑豊かな周辺環境を垂直に表現された住宅ビル。

建築とインテリアデザインは、日本の電通本社ビルを作ったフランス出身の建築家ジャン・ヌーヴェルと、アサヒ本社の横にあるアサヒビールスーパードライホールを作ったデザイナーのフィリップ・スタルクが担当しています。

建築やインテリアが好きな人には、なかなか興味深い集合住宅地になると思います。

 

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インテリアについてですが、上記に書いたように質の良いものに変えて家の価値につなげていくのがブラジルの住宅。街にはインテリアのお店が多く、デザイン事務所も沢山あります。

流行に敏感なブラジル人達が注目する【Casa Cor】というインテリアの展覧イベントが年に一度開催され、こちらは大人の遊園地のようで楽しい場所です。

最後となりますが、ブラジルは日本の約22倍の広大な土地を有する国なので、様々な土地があり、格差の差がとても大きいです。

ですから冒頭に書いたファベーラと呼ばれるスラム街もあれば、その隣に低所得者層が住む住宅地域、中級階級層が住む住宅地域、高級階級層が住む地域があり、住宅事情はそれぞれ違ってきます。

今回私が書いた住宅事情は、主にサンパウロ州とサンタカタリーナ州の一部のみで、どちらかといえば高級住宅事情となってしまいましたが、コンドミニオの中など他のライフメディアでは見られないと思いますブラジルの住宅事情を、この世界ウーマンのコラムで知っていただけたら嬉しいです。

私のInstagramでは主にブラジルのことを投稿していますので良かったら見てくださいね!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。それでは、また!Tchau!!

Written by ひろみ(ブラジル)

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