いよいよ夏休みが始まりましたね。
夏休みと言っても、「子供の」夏休みなのですが、親御さんにとっても大きな影響があると思います。
特に海外の場合は夏休みがかなり長め。国や学校によって違うと思いますが、2ヶ月前後ありますよね。毎年子供の夏休みの過ごさせ方に頭を悩ませる方も多いでしょう。
せっかくの長期休暇なので、日本に一時帰国する方も多いと思います。我が家もそのパターン。
私も毎年同行してきたのですが、息子はもう11歳。よくよく考えてみると、パパは今日本にいるし、祖父母は健在で歓迎してくれているので私は同行しなくてもいい気がしてきました。
本人に聞いてみると、「全然大丈夫」とのこと。それならばというわけで、息子一人の一時帰国を本格的に検討し始めました。
生後1ヶ月から数え切れないほど飛行機に乗っている息子でも、何かあったらどうしようと思うと不安になってしまい、なかなか踏み切れないのは親の方かもしれません。
その後何度も聞いてしまいましたが、何度聞いても「いいよ」との返事。
息子の独立心を応援するのも親の役目と思い、私も決断しました。「可愛い子には旅をさせよ」の諺に背中を押してもらいました。
航空券を予約する際は、ネット予約することが多いと思います。
でも、子供だけの搭乗の場合はネット予約はできず、コールセンターに電話をかける必要があります。
今回はアムステルダム―東京間の直行便があるKLM航空を使いました。
KLMの場合、5歳から14歳までの子供が一人で旅行する場合は、大人が同伴しない未成年者サービスを手配する必要があります。
料金に関しては、通常2歳から11歳までは大人の75%ですが、一人で乗る場合は大人料金が適用となります。
それと別途で、大人が同伴しない未成年者サービスが往復300USドルでした。
少々割高に感じましたが、どうしても同行できない際にはとてもありがたいサービスです。
航空会社によって細かい点は違うかもしれませんが、ナショナルフラッグについては各社同様のサービスがあるようです。
また、ウェブサイトから予約する場合は価格を見ながら日程を選ぶことができますが、電話の場合は「何月何日のどの便」かすぐ伝えられるように、あらかじめウェブサイトから大人料金で比較検討しておくとスムーズだと思います。
通常、国際線は2時間前空港到着が目安ですが、子供のみの場合は「2時間半前までに」との指示でした。
どこへ行ったらいいのか分からなかったので通常のチェックインカウンターの列に並んでいましたが、順番が来ると、「別のカウンターになります」と係員さんがそこまで誘導してくれました。
夏休みで空港はかなり混み合っていましたが、並ぶことなくすぐに順番が来ました。(すでに通常チェックインカウンターで並んでいたので、優先で入れてくれたのかもしれません)
パスポートを提示して、預け荷物にタグをつけてもらい、手順としては通常のチェックインと同じです。
違ったのはここで書類の確認があったこと。
事前に記入してきた書類を出したのですが、片道2部ずつ合計4部と言われていたのが片道3部必要と言われ、記入し直しになりました。
「見送り側」「受け取り側」の両者のサイン欄があるので大丈夫かなと思いましたが、何も指摘されずに無事にチェックイン完了。
最後に、水色の「UM(Unaccoupanied Minors)」と書いた、首から下げるフォルダーを手渡されました。
この中に、航空券、パスポートなどの搭乗に必要なものがすべて入っています。
次は、別の場所にある「Unaccoupanied Minors」のカウンターへ行くように指示されました。
「Unaccoupanied Minors」は5分ほど移動したところにあったのですが、そこには先客が。
息子より小さな男の子ですが、お子様旅をするようです。落ち着いた様子で頼もしい!
息子の順番が来ると、先程の水色のフォルダーの中身を確認し、「出発時刻の1時間前になったら、またここに戻ってきてください。」とのことでした。
ここでバイバイするかもとドキドキしていた私は、まだ1時間以上も一緒にいられることが分かり、ほっと安堵。時間までショップエリアをぶらぶらすることにしました。
出発1時間少し前にカウンターに戻ってきました。
そこで待っていると、他にも水色のフォルダーを首から下げたUMキッズたちがいました。10人以上見かけたでしょうか。結構いるんですね。
年齢は下は7歳くらいから、上は身長180cm以上の大きな少年も。身体は大きいけど14歳でしょうか。
印象的だったのは、泣いている子が一人もいなかったこと。むしろ不安そうに見えるのは親たちのような気がしました。
そしていよいよ、係員さんから「行きましょうか」の一言が。
「お母さんも一緒に」とのこと。どこまで行けるのか分かりませんが、とりあえず付いていきます。
そして、立ち止まったのは、先程並んでいた通常のチェックインカウンターへの入り口でした。
ここでお別れでした。
「え、もうここで…」と驚いていると、「バイバイ」と手を振る息子。いやいや、あなたあっさりしすぎだから。
ぎゅーっと息子にハグします。急に実感が湧いてきて、言葉をかけると涙が出てしまいそうでした。
でもここは笑顔で見送りたい。「日本を楽しんできてね」となんとか笑顔で見送りました。
息子はずーっと笑顔。きっと彼の頭の中は日本の美味しい食べ物のことでいっぱい。すでに気持ちは日本という感じでした(笑)
Written by 藤村ローズ(オランダ)