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美しいイスラムデザインの展示「イスラーム王朝とムスリムの世界」in 東京国立博物館

2021年7月28日
土屋芳子 (マレーシア)

凛とした空間イスラミックアートミュージアム

マレーシアで私が大好きな場所を挙げるとしたら、間違いなく上位に入るのは、クアラルンプールにあるイスラミックアートミュージアムでしょう。

私は宗教については詳しくないですが、とにかくここの美しさ、そして凛とした空間は、何度行っても飽きることがなく、気持ちが高ぶります。

イスラム様式の美しい建物に、さまざまなイスラムデザインの展示物。1万点以上のイスラム美術品とそれに関する文献を所蔵しているそうです。

建築やコーランなど宗教色の強いものばかりではなく、宝飾品や衣装などもあるので、見ていて飽きません。

ここではイスラムの歴史などを詳しく知ることができますが、特に何かを学ぶというように構えて行かなくても、ふらっと見に行くだけで、その美しさは五感に訴えかけてくるものがあり、楽しめる場所なのです。

建物や展示物の中で、私が特に気に入っているものをいくつか撮りました。ミュージアムショップで売っているイスラムデザインのノートなども大好きです。

右下:お気に入りのイスラムデザインのノート

 

東京国立博物館「イスラーム王朝とムスリムの世界」

そしてこの7月から、この美術館の巡回展「イスラーム王朝とムスリムの世界」が、東京国立博物館で開催されているのです!

東京上野駅からほど近くの東京国立博物館東洋館での展示です。会期は2021年7月6日(火)〜2022年2月20日(日)まで。現在はオンラインでの事前予約が必要なため、混雑せずにゆっくりと見てまわることができるようです。

以前は上野公園内の博物館や美術館はどこもすごい混雑でしたので、こうやって空いているというのは今の時期ならではですね。

「本展は、7世紀にアラビア半島からイスラム教が広まって以来、1000年以上にわたるイスラム世界の豊かな文化遺産を紹介することを目的としています。東西14の主要なイスラム王朝の栄枯盛衰を、マレーシア・イスラム美術博物館が所蔵する200点以上の工芸品を用いて紹介します」とのこと。

イスラム教は7世紀にアラブ人のムハンマドが預言者として信仰を説き、そこから西アラブのみならず、ヨーロッパ、北アフリカ、中央アジア、東南アジア、東アジアへと広がり、現在はキリスト教に次いで世界で2番目に信者の多い宗教にまで発展しました。

各地の文化に合うように変化し、融合した、その地域ならではの独自のイスラム文化は多様性があり、これらの展示物によってそれを感じ取ることができるでしょう。

日本にいるとイスラム文化に触れることはあまりないかと思いますが、マレーシアにいてイスラム文化の中にいても、この美術館ほど美しいものに囲まれる、という体験はなかなかありません。

普段なら夏は東京に一時帰国しているので、東京国立博物館に行きたいところですが、現在はマレーシアに留まっているので残念ながら行けず。家族が行って、写真を撮ってきてくれました。

クアラルンプールで見たことのある美しい工芸品が、東京に今あると思うと不思議な感じがします。約200点の展示物をこうして写真を見ると、いろいろなものがあって、見応えがあります。

家族曰く、久しぶりに美しいものをゆっくりじっくりと見て、上野公園内を散歩したり、お茶をしたりして、だいぶリフレッシュした時間が持てたとのこと。

ああ、その感じを体験したい。今はクアラルンプールにも東京にも行けませんが、また訪れるのを楽しみにしています。東京にいる方は、ぜひご覧ください!

【マレーシア・イスラーム美術館精選 特別企画 「イスラーム王朝とムスリムの世界」】
WEB:https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2109&lang&lang=ja

Written by 土屋芳子(マレーシア)

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