途中、バックミラーに見える嵐から逃れるように走り続けた時もあれば、大雨のためトレーラーから出られない日もありました。
GPSに表示されたキャンプ場の場所に行ってみると個人住宅だったり、10時間走行後真っ暗な中、キャンプ場に到着した日もありました。
微かな明かりを頼りに、宿泊者とキャンピングカー溢れるキャンプ場の木々に囲まれた狭いスポットにトレーラーをバックで駐車というように、夫の運転の技術が試されたことも。
チャレンジも沢山あった反面、嬉しいサプライズや貴重な体験も沢山ありました。
例えば、到着した日がキャンプ場のオーナーの娘さんの結婚式で、見ず知らずの私たちまでパーティーに招待されたこともありました。
同じキャンプ場に数日間宿泊していると、他の宿泊者と仲良くなることもあります。
子供たちも毎晩一緒に走り回って、かくれんぼや他の遊びに夢中になったり、プレイグランドで遊んだり、キャンプ中に友達ができるということもステキなサプライズでした。
キャンプと言えば、やっぱりキャンプファイヤー。ほぼ毎晩キャンプファイヤーを囲んで一日を終えます。炎には癒しの力があるというのもキャンプを通しての再発見です。
甘〜いスモアズはキャンプファイヤーに欠かせません!
北米でキャンプファイヤーと言えば、「Smores(スモアズ)」!マシュマロをこんがりローストして、板チョコと一緒にグラハムクラッカーにはさんでいただきます。
アジア人の私たちには甘すぎるのですが、焦げる直前のキレイな茶色に焼いたマシュマロは口の中でスーッと溶けて、やみつきになるものがあります。
すぐにボーっと火がついて焦げてしまうので、焦がさずに誰が一番上手に焼けるかのゲームもできて、キャンプファイヤーには欠かせません。
何より私が楽しみにしているのは、一人の静かな時間です。
キャンピングチェアに座って、静かな午後のキャンピング場でコーヒーを片手に好きな本を読む。至福のひとときです。忙しい日々から少し解放され、リフレッシュできることが何よりものご褒美ですね。
トレーラーキャンピングは、子供たちにとっても貴重な自立と成長の機会になります。
セットアップやクリーニング、トレーラーを牽引できるようにトラックに取り付けるのも、回数を重ねるにつれ、家族で分担して手際よくできるようになりました。
小さいトレーラーに家族5人で一緒に過ごす、2週間半という時間はとても濃厚であり、日ごろ忙しくてすれ違いになる家族の絆を固めるとてもいい機会でもあります。
大学生になった息子たちが未だに一緒に来てくれるということに感謝し、トレーラーキャンピングでの思い出が子供たちの心の中にずっと残るものになればと願い、今年も思い出作りをしています。
Written by 林いくえ(カナダ)
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