MENU

天使にラブソングの一員になったようなロンドンでのゴスペル生活

2019年8月9日

夫の仕事の都合でロンドンに移り住み、一年と少し経ちました。

10代の頃から合唱を始めて、歌を歌うのがライフワークである私は、ロンドンに来てすぐにどこか歌える場所はないか、探し始めました。

インターネットの検索で探し当てたのが、現在、在籍しているロンドンインターナショナルゴスペルクワイアです。

ゴスペルミュージックというと、日本の方は、映画『天使にラブソングを』を思い浮かべられる方が多いかと思います。

ゴスペルは基本的にはアメリカの黒人教会で歌われている歌です。17世紀頃、アフリカから奴隷としてアメリカに連れてこられた人々が自由や解放を求めて歌い始めた黒人霊歌が元になっています。

現在では、いろいろなジャンルの音楽と結び付いて様々な発展をみせています。

私がやっているのは、「ブラックゴスペル」と呼ばれるジャンルでR&Bやヒップホップ、ロックなどの要素が取り入れられているもの。

ソリストが歌い、後ろの聖歌隊が体を揺らしながら歌を盛り上げていきます。「メロディーやハーモニーが美しいな」と感じるものが多く、練習に行くのが楽しくてたまりません。

私たちのグループは、インターナショナルクワイアをうたっているだけあり、イギリス人ばかりではありません。メンバーの半数がイギリス以外の国籍を持っており、多国籍都市ロンドンの縮図のようです。

私自身は、まだまだ英語を話すことに苦手意識がありますが、様々な国から来ている団員たちの言葉のアクセントもさまざまで、みなさんとても優しく接してくれます。

練習の現場で、日本と違うなと感じることを挙げるとすれば、疲れたら練習中でも休んだり飲み食いしたり、行動の自由度が高いことです(笑)

私たちのグループは、イギリス各地で舞台のお声がかかれば歌いに出かけます。海外からくる有名アーティストのバックコーラスを務めることもあります。

私自身は、ナショナルギャラリー、大英博物館のロビー、オークション会場や、ミシェルオバマさんの出版記念イベントの前座など、ロンドンならではの場所と舞台に立ち、非常に貴重な経験をさせて頂きました。

イギリス国歌もハモれるようになりました。

私は海外引っ越しの多い生活をしていますが、どこにいても普遍の、自分に立ち戻れる趣味(ライフワーク)があり、とても良かったなと思っています。

それをきっかけに人との出会いもあり、貴重な経験ができていると思います。

Written by 伊藤結子(イギリス)

この投稿をシェアする

イベント・セミナー一覧へ
コラム一覧へ
インタビュー一覧へ
ブックレビュー一覧へ
セカウマTV一覧へ
無料登録へ