オランダではコロナの規制が段階的に緩和され、6月1日からは飲食店も制限付きで再開となりました。好天にも恵まれ、街にもずいぶん活気が戻ってきました。
私も外食できることを楽しみにしていたのですが、その直前の5月終わりに風邪をひいてしまいました。
朝起きたら喉に明らかな異変。。。それと寒気。最近気温が上がってきたので、今年初めて半袖で寝たら冷えてしまったようです。夜中に「ちょっと寒い」と思った記憶はありますが、眠気の方が勝ち、朝まで寝ていたらこの通り。
なんとか自宅ワークはこなせるほどの体調だったのですが、やはりだるいし熱っぽい。熱を測ったら37.0度でした。
最初の2,3日は、強い喉の痛み、鼻詰まり、鼻水、くしゃみ、頭痛、だるさと見事な風邪症状のオンパレード。その後しつこい鼻の症状に移行。鼻が詰まっているので匂いもあまり分かりません。
時期が時期ということもあり、どうしても「コロナじゃないよね?」というのが頭によぎってしまいます。
4,5日目には症状は少し改善してきたように感じられました。喉の痛みはなくなり、鼻の詰まりはそのまま、でも咳が出始めました。微熱もまだあり、36.7度です。
コロナ疑惑を自分の中に抱えながらも「そうじゃありませんように」と希望的観測を抱きつつ、体調は一進一退しながら過ごしていました。
そんな中、6月3日夜にマーク・ルッテ首相の記者会見がありました。
今回は6月8日からの小学校全面再開や夏休みのEU圏内のバカンス解禁がメインでしたが、「症状のある人は検査を受けてください」という首相のコメントがとても頭に残りました。
オランダでは、6月1日から希望者全員がPCR検査を受けられるようになったのです。
コロナ期間に入って以来、週1,2度の買い物くらいしか外出していなかった私は、コロナの確率はすごく低いとは思いながらもゼロとは言えません。
よく行く小さなスーパーは買い物カゴを消毒していないし、人数制限もだんだん緩くなっていて1.5mがキープできない「密」になっていることもあります。
今回の症状はちょっと重め。子供の学校やスポーツが再開したので、子供を介して人にうつしてはいけないというのが自分の中で決定打になりました。
首相の記者会見の翌日、子供が学校へ行って家が静かになると、おもむろにCovid-19テスト予約ホットラインに電話を掛けたのでした。朝の8時半過ぎのことでした。
電話番号は、0800-1202です。
初日の時点で325,000人が検査を希望したとニュースメディアに載っていたので覚悟はしていましたが、本当になかなか繋がりません。
「すべてのスタッフは対応中です」というアナウンスを聞きながら待つこと約40分。やはりこのまま籠っていたらいいかなと思い始めていたところ、ようやくオペレーターにつながりました。
そこからは、とてもスムーズでした。
「コロナの可能性がある症状が1週間ほどあるので検査を受けたい」と告げたら、
「まずBSNナンバー(住民番号)を教えてください」と言われました。オランダでは、オランダ人・外国人含む全ての住民に番号を発行していて、個人情報が特定できるようになっています。
「あなたの住所はここですね?本人確認のために、生年月日を教えてください」「車で行きますか。自転車で行きますか。それとも徒歩?」と聞かれたので、
「できれば自転車で行きたいです」と答えました。うちのすぐ近くに検査場になっている保健所があることを知っていたのです。
「12時15分(約3時間後)に空きがありますが、行けますか?」
指定された場所はすぐ近所の保健所ではなく、自宅から2,3キロ離れたスポーツセンターでした。
「はい、行けます」元気な時なら全然自転車で行ける距離ですが、体調が優れない上に雨が降っていたので車で行くことにしました。
この後Eメールアドレスを聞かれ、「検査場には身分証明証と、Eメールで送る招待状をプリントアウトして持ってきてください」と言われました。
「では、12時15分から12時29分の間に指定の場所へ行ってください。検査結果はそれから48時間以内に連絡します。他に質問はありませんか?」と聞かれたので、
「少し前に到着する必要はありますか?それとも指定の間だったらいつでもいいのですか?」と聞くと、「間に来てください」とのことでした。
聞きたいことは色々とありますが、とりあえず行ってみたらなんとかなるでしょう。お礼を言って、電話を切りました。終始和やかなムードでした。
その後ミーティングが一つあったのでこなし、それが終わるともう家を出なくては行けない時間。慌てた私は招待状のことなどすっかり忘れて、検査場へ行ってしまいました。
(次ページへつづく)
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