MENU

保護犬を迎えよう。foster volunteer体験記 in アメリカ【後編】

2021年4月24日
みなと (アメリカ)

fosterボランティアを経験して学んだこと、伝えたいこと

fosterボランティアをしていると言うとよく「お別れする時悲しそう」と言われます。その通り、悲しいし寂しいです。

fosterは預かっている子を引き取ることもできるので、私はクロちゃんもブーちゃんも引き取るかどうか、真剣に悩みました。どちらもとてもいい子だったし、我が子のように愛情を注いでいました。

でも、もう一頭犬を飼うとなれば、fosterボランティアを続けるのは難しくなってしまいます。手放すのはとても辛かったですが、どちらも里子に出すことにしたのでした。

fosterボランティアをやり続ければ、もっと多くの犬を救うことができると思ったのです。大事に育てた子を手放すのは本当に断腸の思いですが、私のこの辛い思いと引き換えに救われる命があるならそれでいいと思いました。

今回私が保護した子達は、どちらもとても人懐こく甘えん坊でした。それまで人から大事にされたことはなかっただろうに、「何でこんなに人のことを大好きなんだろう?」と疑問に思うと同時に、とても愛おしく切なくなりました。

このご時世、家にいる時間が長くなり、ペットを迎える家庭が増えているそうです。その一方で、テレワークから通勤に切り替わったためや金銭的な問題からペットを手放す人も増えています。

ペットは人間が可愛がるために存在していますが、命ある生き物です。彼らには感情もあり、幸せな一生を送る権利もあります。

どうか、ペットを迎える前に二度三度よく考えてみてほしいです。その子の一生を保証できるのかどうか。ペットを迎えると決めた際、ぜひ保護施設から引き取ることを検討してみて下さい。

以前の私同様、保護犬は扱いが難しいと思う人もいるかもしれません。しかし、クロちゃんやブーちゃんのようにその固定観念を覆す子もいっぱいいます。

fosterボランティアの家庭で育った子は、他の家庭犬同様躾もされ、たくさんの愛情を注いでもらっているので、人に慣れるのも早い子が多いです。その場合、子犬より成犬の方が躾も早く覚えるため飼いやすいことが多いです。

私自身ペットショップやブリーダーから犬を迎えることを否定はしません。ペットショップやブリーダーで運命の出会いをして迎えることだって当然あります。

犬に罪はありません。悪いのはペットショップやブリーダーではなく、犬に適切な避妊・去勢を施さず、無責任に捨ててしまう人たちだと思います。

新しく犬を繁殖させる数以上に、シェルターにいる犬の数の方がはるかに多いという事実を忘れないで下さい。シェルターには人の手に余る数の犬がすでにいるのです。

これからもっと、ペットと人が心地よく暮らせる世の中になっていきますように。そう願います。

Written by みなと(アメリカ)

1 2

この投稿をシェアする

イベント・セミナー一覧へ
コラム一覧へ
インタビュー一覧へ
ブックレビュー一覧へ
セカウマTV一覧へ
無料登録へ