7月のコラムでは、アメリカの長い夏休みに子どもたちが参加するサマーキャンプの色々について書きましたが、「遊ぶだけでなく夏の間も夏期講習をやっている学校もありますよ」というご意見をいただきましたので、みなさんにシェアさせていただきます。
アメリカの教育機関は、日本の文科省のように国全体が統一されているわけではく、「州」の教育庁が日本の文科省のような枠割になります。その傘下で、「群」によってそれぞれのカラーを出した教育をしています。
地域によっては公立の学校でも夏休みを使った特別授業(夏期授業)が開催されているところもあるそうです。
アメリカでは学年度が5月か6月に終わりますので、9月の進学年度開始までに予習をするクラスや、または前の学年の復習のためのクラスも開催されている地域もあるのだそうです。
内容も学区によってかなりの差があるようで、教育に力を入れている学区とそうでない学区とでは同じ州でも学力に雲泥の差があるからなのです。その学力格差は貧富の格差と直結しているとも言えます。
日本では文科省によって全体の教育の水準をかなり統一していますが、アメリカでは州によって、使う教科書も全く違う場合もあります。それだけ教育機関と教育内容が州に委ねられているということなのです。
ということは必然的に州同士の間にも格差が生まれるということにもなります。50州の教育水準に格差があることは、アメリカの学校教育機関における問題点の一つでもあります。
教育に熱心な家庭では、子どもの教育のために、教育環境のいい場所(学区)に引っ越すという話もよく聞きます。反対に高等教育に全く興味のない環境に生まれ育つ子どもたちもたくさんいます。
同じ国でありながらも地域によっては気候も違い、同じアメリカ内でありながら時差もあり、政権も違い、さらに教育格差があるというのが、アメリカらしいといえばアメリカらしい、それもまた多様性の一部であります。
もしかしたら、みなさんもニュースで見聞きしているかもしれませんが、アメリカの銃刀法も州によって違い、最近はますます大変なことになっています。
「スーパーで拳銃が買えるってほんと?」と、友人に聞かれたことがあるのですが、「はい、本当です」その辺で拳銃が買えるんです。。。
次回のコラムでは、アメリカのダークな現状についてのお話を書かせていただきますね。お楽しみに!!
Written by スペイツ由美(アメリカ)