ホーチミンの日本人街。 特に夜になると人でごった返します。
Xin chào! ベトナム・ホーチミン在住のYayoiです。今月のコラムは、ホーチミンにある日本人コミュニティについてお話ししたいと思います。
外務省が行っている海外在留邦人数調査統計によると、2019年時点で、ホーチミン市に在住している日本人は、ホーチミン市全体の人口は約1000万人に対して、約12,000人です。
街を歩くと日本人とすれ違うことも多いですし、日本食レストランや日本人経営のバーなどが集まる「日本人街」もあるほどです。そのため、日本人同士が集まるコミュニティも、数多く存在しています。
ホーチミンにある日本人コミュニティは、大きく分けると3つに分かれます。
① ビジネス系
② 趣味・同窓会系
③ 友人同士・ご近所さん系
① のビジネス系コミュニティは、日本商工会議所のような、こちらにある日系企業が入会し、オフィシャルな形での活動を行っているものです。
② の趣味・同窓会系は、ジョギング、テニスなどの同じ趣味を持った者同士で集まっている会や、大学の同窓会、〇〇県人会、〇〇年生まれの会などがあり、こちらは数も多くかなり多岐にわたって存在しています。
③ の友人同士、ご近所さん系は、「〇〇会」というような名称はないものの、住んでいるコンドミニアムのコミュニティ、お子さんの学校が同じで仲良くなったママ友同士などがあります。
こちらで発行されている日本人向けフリーペーパー
今回のコラムでは特に②の趣味・同窓会系コミュニティの探し方や参加方法について、私の経験も交えて説明したいと思います。
これまで私が参加したことのある趣味・同窓会系コミュニティは、私の出身県の県人会、大学の同窓会、ホーチミンへ来てまだ数年以内の人のみが参加できる会などです。
私の出身県の県人会は、もともとこちらに同郷の友人がおり、その方に誘われる形で参加しました。
それ以外の同窓会などについては、ベトナムでは日本人向けのフリーペーパーがいくつも発行されており、そこに必ずコミュニティのその連絡先のリストが掲載されているので、そこから自分で参加してみたい会を探して、代表者に連絡を自ら取って参加しました。
これらの会ではどんなことをしているかというと、スポーツの会であれば皆でそのスポーツをしたり、日本食レストランなどで飲み会が開催されたりします。
会には、単純に趣味やおしゃべりなどを楽しみたくて参加している人もいれば、なかには自分のビジネスへ繋げるために参加している人などもいます。
そのため、名刺をいただくこともしばしばあります。私自身も名刺を渡したことが数回ありますが、会によっては参加者の多くが仕事や利害関係抜きで繋がりたいと感じている会もあるため、名刺を積極的には渡さない方がよい場合もあります。
個人的な体感としては、名刺を渡すだけなら問題ないですが、そこから先の営業活動などの話は、その会の開催中にはあまり話さないほうがベターかと思います。
海外へ行くと、時々「私は日本人とは絶対につるまない!」と意気込んで、日本人との関係をほぼ持とうとしない人がいますが、私はあまりそこまでする必要はないと思います。
自分の国ではない、言語や生活習慣の違う別の国に暮らしているという時点で、知らず知らずのうちに何らかのストレスがかかっていると思うので、日本人同士で話したりすることもストレス発散になっていると思います。
しかし、日本人同士で接点を持つ機会が増えたり仲が良くなってくると、ネガティブな噂などが耳に入ってきたりすることもしばしばです。意外とこの距離感の部分が難しかったりします。
実際私もどちらかと言えば、日本人コミュニティの会に参加する機会は多くはないと思います。
それでも、やはり何か困ったことがあった時には、同じ国の、同じ言語で通じ合える人たちと繋がっているということは、かなりの心強さがあります。
特に今回、私はホーチミンでかなり強烈なロックダウンを経験しましたが、この時ほど日本人同士のコミュニティの大切さを痛感したことはありませんでした。
開いているスーパーやデリバリーの情報共有をしたり、お互いに励まし合ったり、本当に救われていました。
今後も自分が苦にならないくらいのペース、距離感で、日本人同士の繋がりを大切に、楽しんでいきたいと思います。
Written by 平良弥生(ベトナム)