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覚えなくてはいけないことが山のようにあるイタリア語、在住25年以上の私の習得法

2022年8月1日
桜田香織 (イタリア)

入口のハードルが高いイタリア語

シチリア在住、桜田香織です。早いものでもう四半世紀以上イタリアに住んでいます。

勿論日常生活で言葉に困ることはないですし、仕事でも使うし、友人たちとジョークを言い合って笑うことも普通。でも最初の頃はかなり苦労しました。

今回はそんな昔を振り返ってみて、どうやってイタリア語を習得したか、勉強方法についてお話ししたいと思います。

イタリア語だけでなくフランス語やスペイン語も同じですが、英語と比べると「入口のハードル」がとても高いラテン系の言葉。その理由を挙げてみると、

1:名詞は全て「男性名詞と女性名」が存在するため、それを覚えなくてはいけない
2:それによって冠詞も変化するので、それも覚えなくてはいけない
3:単数、複数、全て語尾変化する
4:動詞も一人称単数/複数、二人称単数/複数、三人称単数/複数と全て語尾変化する
5:形容詞も語尾変化する
6:「あなた」(英語のyou)という呼びかけも、親しい人か目上の人や初対面の人かで変わる。

入口の部分をざっと上げるとこの位あります。つまり、覚えなくてはいけないことが山のようにあるわけです。

 

英語によるイタリア語レッスンで理解が進んだ

単純に「私は行く」、「あなた行く」、「私たちは行く」という文章の場合、英語なら主語を変えるだけですが、イタリア語は全て動詞が変化します。

しかも辞書は動詞の原形で出ているので、変化した動詞を辞書で引こうとしても出てこないのです。原形を知らないと、辞書を引くこともできない・・・。

この入口で挫折する人が多いのも事実であります。では私はどのように克服をして行ったかお話ししますね。

私は日本にいる時に不規則な仕事をしていたため、学校に通うのは無理でした。ですから最初からプライベートレッスンを考えて、それならばネイティブに習いたいと思っていました。

知り合いの手伝いもあり、運よく先生を見つけることができて、彼女にABCから習いました。ご主人の仕事の関係で東京に住んでいたその先生は日本語が全くできなかったので、英語でのレッスンとなりました。

これはある意味、日本語で習うより上達が早かったことに繋がったと思います。

なぜなら日本語の文法用語って、結構意味不明なのです。半過去、近過去と聞いても全く想像がつきません。それって一体どんな過去?これが英語だともっと分かりやすいのです。それではもう少し詳しくみていきましょう。

 

名詞と動詞、おすすめの覚え方

文法についてはここでは割愛いたします。日本人は割と文法は得意なので、覚えることが多いと言っても地道な努力を怠りませんから。

ただ最初に挙げた「男性名詞・女性名詞」の覚え方ですが、男性か女性かによって冠詞も変化するので、それを一緒に覚えていくのがお勧めです。

例えば「海」という単語は男性名詞、mareと言います。名詞だけで覚えていると、「海はどっちだったけ?」と思い出して、「男性名詞だ、では冠詞は何だっけ?」と、二段回悩まなくてはいけません。

それをil(男性名詞単数用の冠詞)mareと繋げて覚えてしまうのです。

「大地」はterra、女性名詞です。これも同様にla terraと覚えてしまう。つまり冠詞と名詞を合わせて、一つの単語として覚えてしまうのです。このやり方はかなり有効です。

次に動詞の変化ですが、一般的には一つの動詞の変化を一人称単数、二人称単数、三人称単数・・・と、順番に記憶して行くやり方です。

それはそれで必要なことではありますが、まずは使う頻度の高い動詞の一人称単数を覚えてしまうやり方。なぜか使う頻度の高い動詞は不規則な変換をするイタリア語ですが、その一人称単数を覚えてしまいましょう。

次のページ目から鱗!間違うことが怖くなくなった動詞の変化

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