アラサーでのフランス就職【前編】海外就職に必要な語学力はどのくらい？

海外就職、どのくらい語学力が必要？

こんにちは、フランス在住のYACHIです。これまでフランス、観光業での就職について2回にわたって書いてきました。

前回の記事では、私の経験した就活、面接の実体験を紹介しました。（「世界を飛ぶパラレルキャリア乗務員」の私がパリに来たキッカケとは？、パリで就活で私がやったこと、フランスでの就活・面接について）

今回は予告通り、帰国子女でもない、長期フランス留学経験がない私が、パリで就活、5つ星のホテルに正社員で採用された「フランス語レベルについて」「私が就職できた理由は？」このテーマで書きたいと思います。

「どのくらい語学力があったら海外就職できますか？」海外就職のテーマでよく受ける質問です。個人のブログでも書いたことがありますが、何年も前に書いたにも関わらず、今でも読まれてる人気のある記事です。

イギリス、オセアニア、北米だと英語、また他の国になると、「その土地の言語」＋「英語力」が必要になってきます。ということは、英語力というのはどの国でも必要になってくる海外就職ではマストなスキルですね。

私は海外就職でも、フランスでの就職を希望して渡仏しました。そのためフランス語力に頭を悩ませました。

「パリで就活するためにフランスに行った」と言うと、「フランス語学長期留学、大学留学していたのか？」「子供の頃フランスに住んでいたのか？帰国子女ですか？」そう思われるかもしれません。

また、フランスに語学留学や大学留学している多くの方が、私立の学校で早くからフランス語を英語のように勉強していた方、または大学の専攻がフランス語という方が多いのも事実です。

採用された私のフランス語レベルは？

私自身は短大卒業で専攻は英語科でした。当時は英語の習得に躍起になっていましたが、2年生の1年間は2か国語が必須科目で、フランス語しか選択肢がなく、そこで思いがけず全く勉強する予定もしていなかったフランス語に出会いました。

20歳でワーキングホリデービザを取得しカナダへ。その後学生ビザに変更し、専門学校で観光業やツーリズムを勉強して帰国、東京で社会人スタートの一歩を歩み始めました。24歳で初めてリストラに遭い、28歳で早期退職を余儀なくされました。

紆余曲折ありながら少し社会人生活も落ち着いた頃、短大時代に「フランスに住みたい！」と夢、憧れを持っていた事を思い出し、26歳で再びゼロからフランス語を独学で始め、途中から語学学校に週一で通い、学びを続けていました。

結論から先に言いますと、渡航前の私のレベルは「フランス語検定２級」数点足りず不合格というレベルでした。フランス語検定2級レベルと言われてもよくわかりにくいかもしれません。

一般的に言われるフランス語検定3級は、大学で仏文科大学2年修了レベル、学習時間200時間レベルです。また、フランス旅行中に買い物や食事でフランス語で会話が楽しめるレベルとも言われます。

フランス語2級は、大学のフランス語専門課程4年修了レベル、学習時間400時間です。

「仏検2級の合格者がビジネスで即戦力として通用するか？」この問いには、正直なところ、まだ2級では厳しいと思います。ということで、ビジネスで使えるレベルがないフランス語力でパリ就活にチャレンジしたことになります。

また、フランス語レベルが上級者レベルでも、マーケットによっては就職することが難しいということも大いにありえるので語学力だけが問題でもない場合もあります。

私が採用されたのはなぜ？

私がパリでの就活で準備していた事は、面接で聞かれそうなことに完璧に答えられるようにフランス語の先生に手伝ってもらい準備をしていました。

例えば志望動機、フランス語のレベルについて、サービス経験などの質問もリストアップしていました。

もちろんシナリオ通りにはいかない質問も当然あり、ご想像されるようにフランス語では答えられませんでした。その時は、素直に自分のフランス語力不足を説明し、英語で返答させてもらいました。

また、日本とは違い、大げさなくらいに自分を120%アピールする事は忘れませんでした。

アメリカのように自信満々の態度では、フランスでは実は逆効果です。これも北米との違いがあったことを知った時は驚きました。

自分をアピールしながらも、謙虚に学ぶ姿勢なども付け加えて微妙なフランススタイルのアピールに努めました。働きたい国により、どんなアプローチの仕方がいいか、情報収集をして、考える必要もありますね。

次回【後編】は、私が語学力のハンディを克服した方法について書きたいと思います。次回もお楽しみに。

Written by YACHI（フランス）