外国人来場者が沢山いました
Xin chào! ベトナム・ホーチミン市在住のYayoiです。先日ホーチミン市にある、ベトナム戦争の博物館である戦争証跡博物館へ行ってきました。
ベトナムへ来て約3年半が経ちましたが、実はこれまで一度も足を運んだことがありませんでした。
「ベトナムについてさらに深く知るためにも一度は行ってみなければ、、」と思いつつも、テーマがテーマなだけに、なかなか行動に移せず、こんなにも時間が経ってしまいました。
ベトナムでは4月30日が「南部解放記念日」と呼ばれる、ベトナム戦争の終結を記念した祝日となっており、この日を前に一度行ってみようかと思い、やっと訪れることができました。
敷地の外には実際に使われた戦車などが展示されています
建物は3階建てになっており、ベトナム戦争中の写真や、実際に使用された銃や爆弾などの兵器が展示されていました。
他にも、一般人にもかなりの被害をもたらした米軍の枯葉剤散布や、それによる戦争後の健康被害なども写真や動画での展示がありました。
ベトナム戦争は、1955年から1975年4月30日までの約20年間続いた戦争で、終結してまだ日が浅いということもあり(それでももう50年近く経っていますが)、展示されている写真は白黒のものが多数でしたが、カラー写真も一定数ありました。
写真には目を逸らしたくなるような、ショッキングなものも多かったです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、日本人ジャーナリストの沢田教一さんという方が撮影され、後に賞を受賞した、「安全への逃避」という写真も、この博物館に展示されています。
これ以上詳しいことは、このコラムを読んだ皆さまが今後ホーチミン市を訪れることがあった際、ぜひご自身で足を運び、写真などを目にして頂きたいので、ここに書くことは控えさせて頂きます。
現在のホーチミン市街地
約20年も続いたベトナム戦争が終結して48年、現在のホーチミン市は、経済成長真っ只中のエネルギー溢れる場所です。
少し前までは「戦争をしていた国」というイメージだったかも知れませんが、今ではその出来事もあまり語られなくなり、遠い過去のものになってきていると感じます。
実際、ベトナムという国も、ベトナム戦争によって他の東南アジアの周辺国より出遅れてしまった発展を急ぐかのように、経済成長の波に乗り、どんどんと発展し続けています。
あちこちで行われる高層ビルやタワーマンションの工事、BtoBからBtoCまで、様々な業種の外資系企業のベトナム進出、日本では絶対にあり得ない預金金利など、、街や暮らしが、日々目に見えて分かりやすく変化していきます。
現在のベトナムは、「オイシイ市場」という見方をされているように思います。
ベトナム人にとっても、ベトナムに進出したいと考えている海外勢にとっても、現在は確かにオイシイ時期なのかも知れません。
ですがそのような側面にばかり着目され、過去に起きた、二度と繰り返したくはない出来事が風化されてしまっていくことに対しては、どこか悲しい気持ちになります。
戦争証跡博物館を訪れたことで、これまでとは少し違った側面からベトナムを見ることができ、私のベトナムに対しての見方も、これまでとは少し変わったように思います。
旅行などでホーチミン市へお越しの際は、ぜひ戦争証跡博物館を訪れてみてください。
【戦争証跡博物館 (Bảo tàng Chứng tích Chiến tranh)】
住所:28 Võ Văn Tần, Phường 6, Quận 3, Thành phố Hồ Chí Minh, Vietnam
開館時間:年中無休 7:30 ~ 17:30
入場料:40、000vnd
Written by 平良弥生(ベトナム)