パースのオフィス街
6月の半ば頃、数日だけ有給休暇を取り、オーストラリアのパース(Perth)という街へ旅行してきました。
パースを選んだのには理由があり、私が社会人になってからの海外旅行はアジアの国々ばかりだったので、久しぶりにアジアから出てみようと思ったのと、そう考えた時にホーチミンから一番近かったのがオーストラリアのパースだったからです。
オーストラリアへは一度、高校の修学旅行でシドニーを訪れたことがあるので、実に18年ぶりの再訪でした。
パース旅行は3泊5日。短い滞在ながらも、いい意味でカルチャーショックを受け、アジア側に偏っていた私の世界の捉え方にも少し揺り戻しのような現象が起きたように思います。
今回の記事を前編と後編に分け、私のオーストラリア滞在記とともにシェアしていきたいと思います。
パースのボタニックガーデン
6月のオーストラリアは、南半球にあるため季節は冬。オフシーズンなのでフライトチケットも安く、あまり迷うことなく旅行を決定したのですが、チケットの予約が完了してからだんだんと不安な気持ちになってきました。
なにせ10年以上ぶりのアジア圏外、先進国とはいえ治安は大丈夫か、人種差別的なことには遭わないか、私の英語は通じるのか、、などです。
高校、大学時代には旅行や留学を含め、欧米の国を訪れてはいましたが、その頃の勝手などもうすっかり忘れています。
それにアジアの国にいると、私も同じくアジア人なので、特に東南アジアでは人種差別的なことには遭遇しないですし、食事も比較的日本人に合います。
さらにはユニクロ、無印などをはじめ日本から進出してきたお店や飲食店などもすぐに見つかるため、日本とどこか同じ感覚を持ったまま生きていくことが可能です。
今思えばただの怖がりすぎなのですが、そのような場所からかなり久しぶりに外に出る私は「ただの旅行とはいえ、果たして大丈夫か」と必要以上に緊張していました。
行く直前までかなり緊張していたため重い腰が上がらず、オーストラリア入国に必要な観光ビザを申請するのも、締め切りのかなりギリギリになってしまいました。
そんな中迎えた旅行当日。午前中のフライトでホーチミン市を出発し、シンガポールを経由して同日の夜、無事パースへ到着しました。
パースの高層ビル群
まず到着して感じたことは、「現地の人が英語の文章をしっかり話している」ということです。
オーストラリアは英語が母国語なので当たり前といえば当たり前なのですが、文法的に正確かどうかというよりも、誰かと話す時に挨拶から始まって、主語と述語があって、最後にピリオドで文章をきちんと完了させている印象を受けました。例えば、
私「ここで電車の往復チケットは買えますか?」
駅員さん「いえ、ここでは買えません。2階にあるインフォメーションセンターへ行って、そこのカウンターでスタッフに尋ねていただけますか?」
これがベトナムなら、
私「ここで電車の往復チケットは買えますか?」
駅員さん「2階へ行ってください。」
と少々極端ではありますが、このような返答で返ってきました。
ベトナムだとお互いの母国語が英語ではないのでうまく話せないということもあるとは思いますが、よくありがちなのが主語がなかったり、突然本題とともに話しかけられたりなど、話の前後が省略されてしまうことなどもしばしばです。
オーストラリア、というより西洋寄りの文化圏だと、コミュニケーションはローコンテクスト(言語を通じてコミュニケーションを取る)だと改めて身に染みて感じました。
私は高校3年生の頃、1年ほどイギリスに留学した経験があります。今となっては忘れてしまった部分も多々ありますが、あの頃話していた英語をどうにかこうにか捻り出しながら過ごした日々でした。
【後編】は8月に公開予定です。お楽しみに。
Written by 平良弥生(ベトナム)