ユーカリの花と実をモチーフにしたクリスマスデコレーション
クリスマスが間近に迫り、いよいよ夏らしい気候になってきたオーストラリア。シドニーの街は、クリスマスの飾りやイルミネーションで美しく輝いています。
その中を、クリスマスのプレゼントやご馳走の買い物に慌ただしく動き回るたくさんのオージー達。
クリスマスプレゼントに何を選ぶか迷って焦っているオージー達を見ていると、「日本人の『お歳暮の品選び』に少し似ているな」とも思えてきます。
サンタ、クリスマスツリー、ケーキなど、クリスマスには万国共通なアイテムが多く、どこの国もクリスマスは同じような食べ物を食べると思いがちですよね。
でも実は、オージーが好むクリスマスフードは日本のものとは違うんです。
今回はそんな、オーストラリアと日本のクリスマスフードの違いに焦点を当ててみました。
オーストラリアのクリスマスに絶対に外せない食べ物といえば、エビ!
日本では「エビ」といえばお正月のおせちに入れる食材で、「クリスマスにはエビを食べようね!」なんてことにはなりませんよね。
赤と白の模様のエビはクリスマスカラーとして色合いも良く、食卓を華やかにすること間違いなしなんですが、それにしてもなぜオーストラリアではこんなにもクリスマスにエビが食べられるのでしょうか。
オージーの同僚にこの素朴な疑問をぶつけてみたところ、まず「えー、なんでだろ?」という答えが返ってきました。
彼女の個人的な意見は、「クリスマスは夏で暑いから、冷たい食べ物が好まれるのかな。エビはサッパリしてるからね」という回答。
私も、クリスマスやお正月は奮発してエビを購入します。
カクテルソースをつけて食べるクリスマスのエビは、ちょっと贅沢な夏を演出してくれるアイテムです。
フワフワなスポンジのケーキの上に、トナカイのソリに乗ったサンタやクリスマスツリーが乗せられている日本のクリスマスケーキ。
正統派クリスマスケーキは、実は日本のそれとはほど遠いものであります。
オーストラリアで売られるクリスマスケーキはレンガ型で、洋酒に漬け込んだドライフルーツが入っています。
ずっしりと重く、濃い茶色をしたオーストラリアのクリスマスケーキは、色合い的にはかなり地味。これ実は、好き嫌いが分かれるケーキでもあります。
そんなオージーたちがクリスマスに断然好んで食べるスイーツが、パブロバです。
外側はサクっと、中は柔らかく焼かれたメレンゲの土台がパブロバの特徴。小麦粉やバターは使ってありません。
真っ白なメレンゲの土台の上には、生クリームとフルーツがトッピングされて、オーストラリアでは絶対に実現不可能な「ホワイトクリスマス」を連想させてくれるお菓子。
華やかさと軽い食感で大人気のパブロバは、オーストラリアの夏のクリスマスのアイドルとも言えるでしょう。
オージーはフルーツも大好きです。多様な気候を持つ巨大な大陸オーストラリアでは、年間を通していろんなフルーツが簡単に手に入ります。
しかし、マンゴーは別!夏にしか食べることができない、100%季節モノのフルーツです。
11月の半ばから終わりになると店頭にマンゴーが並び始め、「いよいよ夏が来るぞ!」という気分が盛り上がり始めます。
クリスマス近くなってくると、複数の種類のマンゴーがスーパーの棚に並べられ、店内がパーっと明るくハッピーな雰囲気になります。
マンゴーとエビのサラダや、お肉とマンゴーを組み合わせたレシピなどもスーパーマーケットのホームページに登場し、クリスマスへの期待感を盛り上げます。
私もマンゴーに目がないのですが、オージーの同僚から「マンゴーの食べ過ぎは、マンゴーベリー(マンゴーっ腹)になるから気をつけてね」と言われて以来、食べ過ぎにはちょっとだけ気をつけている次第。
でも、夏しかお目にかかることができないマンゴー。やっぱり食べちゃうんですよね。
今回はオーストラリアのクリスマスフード3点を紹介してみました。
この他にもたくさんのクリスマスフードでお祝いするオーストラリア。皆様もぜひ一度、オーストラリアの夏のクリスマスを体験しに来てください!ロコタビさんでガイドをしています。
Written by 野林薫(オーストリア)