はじめて地中海クルーズを体験した10年ほど前からその魅力にとりつかれ、クルーズアンバサダーを自称する世界ウーマン土屋芳子さんがその魅力やお役立ち情報をシェアしてくれました。
【前編】はこちらから。
船の中でのイベントや寄港地についての情報、ドレスコードや開いているお店の時間など、連絡事項はすべて、毎日部屋に届けられる新聞に記載されています。
それを読んで、翌日の天気や気温、どのイベントに出かけるかなどをチェックします。
この新聞はさまざまな言語で作られていて、もしも日本人のクルーがいる船なら、日本語の新聞や食事のメニューが用意されています。その他の船では、英語版を見ます。
部屋の鍵や、ショップやレストランでのドリンク支払い、カジノでのチャージ、寄港地での下船と乗船の本人確認は、すべてクルーズカードで行います。
このカードに本人の情報が入っています。なので船内ではこのカード1枚だけを持っていれば他はなにもいりません。お財布は部屋の中の金庫に預けておけばOK。
部屋の清掃は1日に3回くらいあり、常に清潔に保たれています。出かけて戻ると、ベッドメーキングやごみ箱が空にされていてとても快適です。
船は閉鎖的な空間なので、もしも不衛生で病気が発生したりしたら、病気が蔓延してたいへんなことになります。
レストランに入る前には、消毒液があり、手を消毒して入ります。船内の掃除も毎日頻繁に行われています。
また、豪華客船では、ディナー時のコース料理レストランでのドレスコードが毎日決められています。
新聞を見てその日のドレスコードが確認できるのですが、7泊のクルーズだと、たいていフォーマルの日が2回、乗船日と下船日前日はカジュアル、その他は、ホワイトデーだったりトロピカルだったり、70年代風だったり。
フォーマルの日は、ブラックタイやイブニングドレス姿の方もいますし、ちょっとおしゃれなワンピース程度の方もいます。
その空間で自分が心地よくいられる服装で、最低限のマナーを持っているならなんでもOKだと思います。(日本の方で浴衣を着てくる方がいますが、浴衣はフォーマルではなくカジュアル着なので、着物の方がよいとは思います。)
船内では、毎日ディナー時や下船時などに、プロのカメラマンが写真を撮ってくれるサービスがあります。
フォーマルデーには、さまざまな場所にプロのカメラマンが待機していて、そこでポーズを指定してくれて、個人や家族の写真を撮影してくれます。
それらの写真はすべて写真コーナーに飾られ、客はそれをみて、欲しい写真だけを買う仕組み。たくさん買えばかうほど、お得なセット料金があります。
B5サイズだと1枚20ユーロ程度なので、私は毎年、家族写真と子供の写真数枚だけを記念にそこで買っています。
わざわざ地域の写真屋さんに行って写真を撮ることはなかなかないので、旅行のついでにプロに撮ってもらえて、選んで買えるのは便利です。
さて、このようにいろいろ詰まったクルーズ旅行ですが、気になるのは料金ですよね。
私は、自分ですべてをアレンジして旅行するより、船旅はずっとリーズナブルだと思います。
船は料金変動制をとっていて、1年ほど前から旅を売り出すのですが、6か月前から1年前の旅は割引がきいてお安くなっています。
そこからは、部屋がどんどん埋まっていって人気であれば割引はなくなりますが、逆に閑散期だったり、なかなか埋まらない部屋だと、どんどん割引されて安くなっていきます。
なので、先のスケジュールがわかっていれば早く予約した方が得ですし、急に直近のスケジュールが開いたときに、間際のクルーズを検索すると、かなりお安く出ていたりします。
窓のない内側の部屋が一番安く、窓付き、バルコニー付き、スイート、とどんどん部屋のカテゴリーに従って料金が上がっていきます。
スイートのお客は、特別なサービスや特別に入れるエリアがあったりもしますが、その他の客は、部屋以外はすべて同じ施設を使用し、差はありません。
我が家は、部屋では寝るだけだと割り切っているので、自分が予約するときはたいてい内側窓なしの安い部屋。
イタリアから出る地中海クルーズ7泊の場合、この窓なし内側の部屋だと、通常価格は600USドルから1100USドルくらい。直前だったりお得なレートが出ているときは、420USドルから550USドルくらいで予約できます。
これに港湾料などの税金が1-2万円くらい付く感じ。
1人あたりの7泊移動付き、すべての食事込み、毎日無料でみれるショー付き、でこの価格はかなりお安くないですか?
ヨーロッパだと、レストランで食事をするだけで、1人あたり1回¥5000-10000はふつう。それを考えると破格です。
しかも、18歳未満の子供で同室(2人まで)の場合、子供は無料という船が多数あります。
すると、大人2人と子供1名での旅行の場合、全員で合計が1200-1700USドルとか。
出航の場所までは飛行機で行かなくてはならないので、その費用はかかりますが、クルージングの7日間だけを考えると、楽でお手軽で魅力がたくさんなのです。(次ページへ続く)
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