日本政府が打ち出したGoToキャンペーンがいよいよ2020年7月17日出発分から有効になりましたね。
日本国内の感染者数がなかなか減らない中で賛否両論ありますが、せっかくなので旅行のチャンスと捉えてもいいのかもいいのかもしれません。
政府が旅行代金を負担してくれる国なんてなかなかありませんから(とっても羨ましいです)。
7月よりヨーロッパでもEU圏内の旅行が許可されましたが、ヨーロッパの人々はどんどん旅行に出ています。
冬が長いヨーロッパでは夏のバカンスはとても大切なもの。しかも今年は新型コロナの影響でかなり空いているし、料金もお得なので「旅行に最高の年」と言う人もちらほら。
息子のクラスメートたちも、夏休みに入るとすぐに自国に帰って行きました。ハイシーズンで混み合う人気の都市も今年はとても空いているそうです。
アムステルダムの街にも旅行者の姿を見かけるようになってきましたが、まだまだ普段の半分にも行かないほど。
ローカルの人たちは「ツアリスト戻ってこないで」と冗談を言いながら(本当は戻ってきてもらわないと困る部分もある)、普段よりゆったりとしたアムステルダムを楽しんでいます。
一時期ヨーロッパの感染者数が非常に多かったのはご存知の通りですが、今ではかなり落ち着いてきました。
例えばオランダは、1週間(7月15日〜21日)の新規感染者数は987名、死者7名。人々が移動し始めたためか、その前の週と比べると新規感染者数は2倍になってしまいましたが、一時期は1日あたり軽く1000人を超えていたのでそれでも少ない数字です。
依然として1,5mのソーシャルディスタンスの遵守や公共交通機関でのマスク着用義務などはありますが、ルールの中で人々の日常生活はほぼ通常通りになり、街に活気が戻りつつあります。
アムステルダム発イビサ行きの便は往復ともに満席
実は私も家族ぐるみでお付き合いしている知人から誘われ、スペイン・イビサ島へ行ってきました。
最初は移動中の感染のリスクや万が一異国で感染した時のことなどを恐れてあまり気乗りしなかったのですが、子供たちはすでに盛り上がり色々計画し始めていたので思い切って決断。
アムステルダム・スキポール空港は7月に入って結構賑わっていると聞いていましたし、飛行機は事前に「満席」の知らせが来ていたのでかなりドキドキでした。
でも、行ってみて本当によかったと感じています。
海と山に囲まれた自然豊かな、クラブやヒッピーのメッカとしても有名なこの島。普段であれば、この時期かなり混み合うそうですが、観光客が少ないのでどこに行っても余裕があり、ゆったり過ごせます。
隣の家まで車で5分はかかりそうな山の上にある知人の家で、究極のソーシャルディスタンスを取りながらスローライフを経験できました。
オランダに来て3年目に冬期うつを経験した私は、夏の過ごし方はかなり大切だと感じています。暑いところで存分に太陽を浴び、寒さと暗さが有り難く感じるくらいに夏を満喫しておく必要があると感じています。
我が家は毎年日本に一時帰国してきたのですが、今年は新型コロナの影響でキャンセルせざるを得ず、おとなしくオランダで自粛生活を続けるつもりでいました。
でもやっぱり気分転換は大切だし、健康な人はどんどん出た方がいいのではないかと思います。そうすることで、経済回復のきっかけにもなるはず。
数年前まではヨーロッパ人が長期バカンスを取るのをあまり理解できずにいましたが、健康を保つためにも必要なことだったのですね!そうしたら仕事もはかどる!
ヨーロッパ人の仕事の効率の良さの秘密がこの辺にあるのではないかと思うほどです。
日本在住の方にも今年のヨーロッパ旅行はおすすめですが(オランダは日本からの入国者は2週間の自己隔離なしになりました)、まずはGoToキャンペーンを利用してなるべく空いているところを選んで国内旅行へ行ってみてもよいのではないでしょうか。
もちろん、移動にはリスクが伴います。
そのためにはまず自分の体調をしっかり管理、少しでも自覚症状があれば「Stay Home」すること。ソーシャルディスタンスや手洗い、消毒、マスクなどの基本的なルールを守れば、必要以上に自粛しなくてもよいのではないかと思います。
これを世界中の人々が徹底すれば、私たちはWithコロナ時代を生き抜くことができるのではないでしょうか。
国によってはまだまだ厳しいロックダウンが続いている国もあります。だからこそ許可の出ている国の人たちはできるだけ通常通りの生活を送った方がよいのではないかと思うのです。
Written by 藤村ローズ(オランダ)