‘English man’s home is his castle.’「イギリス人にとって、うちは城である」というように、「自宅」は彼らの誇りである。
「お天気がいいから出かけよう!」ではなく、「お天気がいいから『うちで』ガーデニングをしよう!」「お天気がいいから『うちで』友達とバーベキューしよう!」とお家で時間を過ごすのが大好きなイギリス人。
地震もなく、自然災害も少ないイギリスではレンガの家が主流。丈夫で長持ちだから築100年,200年などは普通。新築が少なめで、むしろ古い家を購入して増築、リノベーション、ガーデニング、とそれこそ手塩をかけて「面倒をみる」。
暗く寒い冬の間は暖炉の前で、夏は友人たちとお庭でパーティというように、自宅でいかに心地よく過ごせるか、は彼らにとってとても重要、まさに小さなお城なのだ。
そんな訳で、イギリス人のおうちにお呼ばれすることがあれば、それはお友達の小さな「お城」に招かれたも同然。エチケットに気を付けよう。
まず、おうちに足を踏み入れたならば。。。とにかく褒めまくる。
「わああ、素敵なお家!(Wow, what a beautiful house!!)」
これでホストはイチコロ。初対面の旦那さんやパートナーに対して第一印象がぐっとアップ!
夏になるとイギリス人はフラワーバスケットを玄関に。筆者も数年前から挑戦!
「このキッチン、明るくていいわあ〜(This kitchen is so bright and nice!)」キッチンだけ増築した、とかよくある話。ここで話が広がるかも?極め付けはこれ、
「なんて綺麗なお庭なの。お花が綺麗!!(What a gorgeous garden! Those flowers are lovely!!)」
そう、お庭を褒めましょう。芝生が綺麗に刈ってあり、お花が咲き乱れているお庭を見たならば即座にコメントする。
冬からせっせと地面をたがやし、ガーデンセンターに通い、春になり暖かくなったら毎週末ガーデンニングに精を出すイギリス人は喜んでお庭の話をしてくれるはず。筆者はこの作戦で、かしこまっていて緊張気味だった義母との会話に成功した!!
イギリスのお家と日本のお家との違いは、ご存知の通り「靴を脱がない」こと。
イギリスの自宅にお客様をお呼びする場合どうするか?筆者はこのようにさくっと対応している。
「(笑顔で)ここは日本のお家なの。靴を脱いでもらってもいいかしら?」‘This is a Japanese house! Would you mind taking off your shoes? ‘
だいたい、皆快諾してくれる。が、現在住む自宅は床がフローリングなので気にせず上がってもらう。
また、自宅で接待をすることの多いイギリスではキッチンが大きめで、必ずと言っていいほど、オーブンが設置されている。涼しいイギリスではオーブン料理が必須なのだ。
さらに、寒い冬を乗り越えるべく、どのうちでもだいたい暖炉が設置されている。どんなに外が寒くても居間で暖炉に薪をいれれば、なんとか素敵に冬を乗り越えることができる。イギリスの家には欠かせないアイテムだ。
Terraced houseは、3軒以上の家が連なっているタイプ
では、イギリスにはどんな家の種類があるのか、ざっくりと紹介しよう。
・Flat:いわゆる日本で言うアパートやマンション
・Terraced house:3軒以上の家が連なっている長屋形式の家
・Semi-Detached house 2軒で一戸を形成する家。建物の真ん中で半分に割った形
・Detached house:一軒家/一戸建て
まあここまでが一般的。都内ではFlatやTerrace, semi-Dが多く、郊外や地方都市になると、Detached houseが多くなる。さらに、
・Barn conversion:納屋を改築したもの
・Farm house:元は農家のおうち
・Vicarage:元は司祭館
・Grange:元は農業、大地主の邸宅
・Manor:上記Grange よりさらにワンランク上
・Hall:元は貴族の館
ホールやマナーハウスは以前は大地主や貴族家系が住んでいたところだが、今は相続税などを払いきれなくて手放すオーナーが多く、中流階級以上の一般人が住んでいることも多い。
もし住所にHallやManorが入っていたら、まずは昔の貴族の館を覗ける、と期待していい。ホールは広大な土地も所有し、国のトラストに入り観光地となっているところも多い。
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