皆さんこんにちは、ブラジル帰りのキャリアコンサルタント・マリです。世界中どこにいても輝けるキャリア&ライフを応援します。
突然ですが、皆さんは子供の頃、「大きくなったら何になりたい?」と聞かれて、なんと答えていましたか?
私は学校の先生、スチュワーデス、アナウンサーなど、女子がひと通り憧れる職業をそのまま言っていた気がします。
日本ファンナンシャルプランナーズ協会は、毎年「小学生『夢をかなえる』作文コンクール」を実施し、応募作品に描かれた小学生のなりたい職業について集計しています。
2020年の1位は、男子は「サッカー選手・監督」、女子は「薬剤師」だそうです。男女通して薬剤師がトップとなったのは初めてです。コロナで医療関係への関心が高まったのでしょうか?
他にも、ユーチューバー、イラストレーター、パティシエなどに人気が集まり、私が子供の頃とは随分違う気がします。そもそも昔はなかった職業、逆に今はなくなってる職業もありますよね。(日本FP協会より参照)
とはいえ、大人は気軽に「何になりたい?」と聞いてきますが、具体的にどのような勉強や訓練をすればその職業に就けるのかを教えてくれた人に出会ったことはありません。子供の夢はあくまでも夢、ということだったのでしょうか?
日本と海外、特に私のいたブラジルの職業観、キャリア教育について考えてみたいと思います。
日本には、世界でも珍しい「新卒一斉採用」という、特徴的なキャリアの入口が存在します。
海外にはこの特別枠はないので、たとえ新卒でも仕事を探す時は、転職者、再就職者に混じって、自分の専門性や将来の希望に合ったポジションを探して応募します。
それに対して日本では、社会人経験のない、即戦力ではない新卒者を、年に一回まとめて採用するのが、お仕事人生のスタートです。これはこれでメリットがあるので今のところ消えていかないのですが、学生の方はどうでしょうか?
特別な資格がないと就けない職業は別として、私達の多くは学校を出る直前に、「さて、何になろうか。とりあえず、会社に勤めた方がいいかなぁ〜」なんて感じで、新卒枠の応募を通して就職する人が多いように思います。
一応「自分って何に向いてるんだろうか?何ができるのかな?」と、キャリアセンターなどを利用して【自己理解】を試みますが、脳裏には、「せっかく就職するのだから、ずっと勤められる安定した会社が良いかな〜」という思いが浮かぶのも、日本独特の「終身雇用」という制度が作用しています。
かつては勤め始めたら長く勤める事を良しとし、転職はできるだけしない方が望ましい、という風潮が長く蔓延っていました。そのため会社の規模や福利厚生などをチェックして選択することが、人生の安定や幸せに繋がると信じていました。
しかし、この「終身雇用」は今や日本社会においても崩壊しつつあります。人生100年時代と言われる昨今、60歳でリタイアすることは少なく、労働者は自分の特性に合わせて仕事や働き方を変えていかねばなりません。
学び直しのためにコミュニティや学校へ再度行く人も増えて来ました。同時に日本での職業に対する考え方も、このところ変わってきています。
1 2