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太陽を求めて、ゲルマン民族大移動のヨーロッパの夏。ヨーロッパのバカンス事情

2021年8月26日
ホーゲデウア容子 (ベルギー)

スペインの夏はゲルマン系ヨーロッパ人だらけ!

ニュースで聞かれた方も多いと思うが、今年のベルギーは洪水の被害が出てしまったくらい連日の雨。

例年はこんなに降らないにしても、北海に面した海は夏でも冷たい。

「思いっきり暖かいところに行きたい、日に当たりたい!」と願うのは当たり前で、オランダ人、ドイツ人、オーストリア人、ベルギー人などのゲルマン系ヨーロッパ人が、スペイン、南フランスに大移動するのはこの時期。

昔、「ハワイに行ったら日本人だらけだった!」なんて時期があったが、「スペインの夏はゲルマン系ヨーロッパ人だらけ!」がこれに当たる。

バレンシアではアパートに滞在していたが、その下の部屋には10人くらいのオランダ人大学生たちが泊まっていた。

飛行機のチケットもヨーロッパ内はとても安いので、週末だけでもサクッと遊びに来たりする。

バレンシアから南に約1,2時間のところに行くと、ジャベア、アリカンテという有名なスペインのビーチリゾート地。そちらに着いてみると、さらにゲルマン系ヨーロッパ人の存在が目立つ。

滞在中、借りた家で愛犬と遊ぶ

長期休暇をとる傾向にあるヨーロッパ人。愛犬はどうしているのかというと、かなりの確率で犬も滞在可となっている。しかも、ほとんどのところは追加料金なし。大きめのホテルが時々追加料金を取るくらい。

我が家の愛犬、南アフリカ・プレトリア生まれのコッカースパニエルも、ベルギーからスペインの車の旅で一緒に来ることになった。

余談になるが、プレトリアといえば、テスラのイーロンマスク氏の出身地。

そんな彼に気性が似ているのか、ちょっと頑固者で、予想がつかないことをやりがちな我が家の愛犬。ちょっと心配していたが、スペインの暑さにすっかり参ってしまい、割とおとなしかった。

 

コロナでリゾート地のセカンドホームが人気

左:スペイン・ジャベアの不動産会社、右:オーストリアオーナーのカフェ

観光だけではなく、サマーホリデーハウスを持つこともまんざら夢ではない。オランダ国内にセカンドハウスを持つよりも、太陽が約束されているスペインのセカンドハウスの方がグッとお得だそうだ。

不動産会社では、「英語、フランス語、ドイツ語、オランダ語、全部大丈夫です」の表示が目立つ。

スペインの経済状況は危機にあると聞くが、このコロナでオンラインで仕事ができるようになり、リゾート地はニーズがさらに増え、景気が良いのだとか。

レストラン、カフェも、オランダやオーストリアのオーナーカフェも多くある。そのくらい現地化している。

とある小さなスーパーマーケットには、オランダの食品がずらり。ベルギーでさえ見かけない珍しいオランダの食材が所狭しと置いてある。ここにホリデーハウスを持っているオランダ人も多いのだとか。

バルセロナはどうかと思いきや、人気のタパスバーでは店を入ってすぐ寿司屋のカウンター風な作りになっていて、そこではスペイン語が飛び交っている。テーブル席ではオランダ語が飛び交っている。

キッチンを通らせてくれて、奥へ進むと、白いテーブルクロスのカジュアルなちょっと落ち着いた作りのコージーな空間になっていて、こちらでは英語ばかりが聞こえてくる。

「分けられてるの?偶然??」と疑問にも思いながら、ここバルセロナでも、ゲルマン系ヨーロッパ人達は太陽浴びてとっても幸せそう。

 

ヨーロッパ移動は国内旅行のようなもの、でもやっぱり!?

サンセットの散歩を愛犬と一緒に楽しむ

ヨーロッパの移動は、国内旅行のような感覚。普段は国境があることさえ忘れ去られている。

コロナ騒動で久しぶりに国境閉鎖などという事態になり、国境で検査があるかと思きや、何もなく、移動は簡単だった。

ただし、やはり地元人と観光客は明らかに違う。バルセロナのピカソ美術館近辺で、体格のいい主人が腕を掴まれ、時計と取られるという事件に巻き込まれた。観光客として目立つのだろう。

よく聞いてみると、このピカソ美術館近辺は人通りも多く、油断しがちなのだが、ホットスポットらしい。恐れ慄く必要はないが、特に時計は安くても狙われたりするので、地元の人は着けないことにしているらしい。

同じヨーロッパ人でも、やっぱり観光客。ここは少し気をつけておきたいところだ。

ちなみに、1年前にフランスの小さな町で、「ここはまず安全」と言われた通りに車を停めていたら、車上荒らしにあった。夜中に窓ガラスが破られたのである。

考えてみたら、荷物を入れっぱなしで車を停めることなど、ご法度中のご法度なのだ。

どこでも気軽にいけるヨーロッパだが、国が違えば、人も、文化も、お約束もかなり違う。心がけて、楽しく何処でも行きたいものである。

カラフルなピカソの絵を見ているうちに平常心を取り戻す

Written by ホーゲデウア容子(ベルギー)

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