今回は、以前掲載いただいたブックレビュー「セキララなセラピストの告白(Maybe You Should Talk To Someone)」の続編になります。
この本から受けたインパクトは多肢に渡っていて、ひとつのブックレビューでは存分に書ききれませんでした。
そして前回、この書籍は英語版のみと書きましたが、なんと日本語版が「海と月社」から出版されるという朗報をゲットしました!
具体的な発売時期と正式な日本語タイトルは残念ながら分かりませんが、著者に直接連絡を取って得た情報なので確かなはずです。
実は、「日本語化されてないんだったら、わたしが日本の出版社を当たるしかない!」と真面目に思ったわたし(笑)
ファウンダーのローズさんからアイディアをいただき、期待せずに著者のサイトからメッセージを送ったところ、ご本人からお返事をいただきました。何事もやってみるものですね!日本語版の発売がとっても楽しみです。
この本のメインストーリーは、心理療法士である著者と彼女のクライアントたちのセッションにまつわるエピソードですが、サイドストーリー的に彼女が何故シングルマザーになることを選んだのか、その経緯が綴られた一章があります。
アラフォーでバツイチ、シングル、そして恋活中のわたしはとても考えさせられました。人づてで、子供を授かりたい気持ちからシングル・マザーになることを選んだ女性たちの話を聞いたことはありましたが、精子を得るまでの詳細な道のりと心の動きを綴ったものを読んだのは初めてだったんです。
著者のロリ・ゴッドリーブは、元々ハリウッドでキャリアをスタートしましたが、テレビドラマ「ER」の制作に携わったことがきっかけで医療に魅せられ、180度のキャリアチェンジを決意。最終的に心理療法士への道を志します。
でも大学に戻って、トレーニングをして、資格を取って...全てが落ち着いて本格的に婚活ができるようになったとき、彼女は30代後半になっていました。子供を授かりたい気持ちが強かったロリは、結婚秒読みのボーイフレンドがいないことに焦りを感じます。
そんな時、相談した友人から「子供が先で、後からパートナーを見つけても良いんじゃない?」と言われたことで、彼女の人生は思わぬ展開へ。
「それもそうかもしれない」と納得した彼女は、紆余曲折を経て精子バンクから「若い頃のジョージ・クルーニーにそっくり」らしい男性の精子を購入し、シングルのまま出産することを決めました。
ご存知の通り、離婚率は日本でも上がってきていますが、アメリカの離婚率は世界でワースト4位。13秒毎に離婚が成立しているという国です。
「結婚て一体何なの?『出産が先でパートナー探しは後』がこれからもっと一般的になるのだろうか」そう考えずにはいられませんでした。
わたしの初婚は、ドラマチックな大恋愛でも涙の政略結婚でも何でもなく、家族と友人から「結婚はできるうちにしておけ」「あまり選り好みするな」と言われ、「それもそうか」と当時お付き合いをしていた男性と安易に結婚し、数年後には離婚に至りました。
ですので、アラフォーで恋活を始めてからは、ちゃんと自分で納得できる相手と向き合いたいと考えています。そのために「気になることは早いうちに率直に聞く」ことを心掛けています。
よく相手に聞くのは、月並みですが、未婚の男性に対しては「なぜ今まで結婚しなかったのか」、離婚歴のある男性には「過去の結婚について」と「なぜ今出会いを求めているのか」「どんな関係を求めているのか」ということ。
印象に残った答えを幾つか挙げてみると、彼らもわたしたち女性とあまり変わらないでしょうか:
・もう少しで結婚に至るところまでいったが、色々あって結婚しなかった。
・結婚することに躍起になっていた。
・保険や税金の負担が半分になると思った。
・子供が大学に入学して落ち着いたからパートナーが欲しい。
・結婚したくはないが、別れたくもない関係はある。(彼女からのプレッシャーに負けて意に反してプロポーズしたという友人の話)
少し前に結婚した友人が、母親から「結婚の大変さを最初から知っていたら、誰も結婚なんかしない」と言われたという話をしていたんですが、ほんとそうですよね。
最近気になっているのは、「ときめき」がその人にとってどれくらい大切かという点です。ストレートに聞いてしまうと、ロマンチック体質の人からは秒で引かれそうですね(笑)
結婚について迷いを抱いている方への参考になったら幸いです。次回もお楽しみに!
Written by 野田リエ(アメリカ)