国によってはサマータイムと言いますが、アメリカではサマータイムとは言わず、「デイライト・セイビング・タイム(Daylight Saving Time)」と言います。
今年は3月13日にデイライト・セイビング・タイムが開始されました。今年のデイライト・セイビング・タイムの終了は11月6日です。
私の住んでいるミシガンではまだまだ外は寒い日が続きますが、Daylight Saving Timeの後は、毎年気分的に春になったように感じます。
ホームセンターやスーパーでは、早くも夏に向けてのガーデン家具などが並び始めます。
冬の寒さは厳しいですが、春から夏のミシガンは青く広い空と美しい緑と花々を楽しむことができます。そんな季節に向かって人々は、庭の手入れやガーデニング、バーベキューの準備を始めるのです。
この時期によく耳にするのが、ガレージセールやヤードセール。
住んでいる住宅によっては、ガレージセールやヤードセールを開催する日程が、アソシエーションで決められているところもありますが、好きな時に開催することができる地域もあります。
ですから春先の週末には、道のあちこちでガレージセールの立て札を見ることができます。
ヤードセールもガレージセールも自宅の不用品を売るという目的は同じです。ガレージの中に品物を並べて売るお宅も、庭に品物を並べて売るお宅もあります。
中にはアンティークな家具やアクセサリー、食器など、掘り出し物もあるのですが、不思議なものも売っています。ですから、セールを見て歩くのはとても面白いです。
私が今までに見た面白いもので印象に残っているのは、ドアノブとか車のハンドル、車のシート1個、クルーザーやボート、ウエディングドレスもありました。
あと、使わなくなった鍵を見かけた時には、「こういうのも売るのか?」と思いました。
そんな面白いものもありますが、中には掘り出し物もあります。陶芸が趣味のお宅では、とても素敵な花瓶や手作り感溢れる食器などがありました。
素敵なランプや家のデコレーション用のものなども良品で、しかも安価で手に入ることがあります。
特に日本人の駐在家庭が日本に本帰国する時などは、書籍の類をほとんど置いていかれる人たちが多いので、質の良い綺麗な児童書や書籍も新作が手に入ります。
日本人は本や物の扱いが丁寧で、綺麗に使う人が多いのでとても中古には見えない良品もたくさんあります。
ヤードセールやガレージセールは、一般的に日本人の皆さんにも知られていますが、エステートセールといって、家を売りに出す前に家の中の家具や物を家に置いた状態で売りに出すことがあります。
また、売主が亡くなった際に家財道具や不動産などを販売して、処分する遺産整理する場合もあります。エステートセールは地域の情報誌などに開催場所が掲載されていて、プロのアンティーク屋さんたちも買い付けに行きます。
私も数回、エステートセールを見に行ったことがありますが、家の中の物に値段が付いていて、早い者勝ちで皆さん購入されていました。
ご年配のご夫婦が大きな家を手放してコンドミニアムに引っ越す時に、美術品や電気器具、家具、芝刈り機やバーベキューセット、スキーセット、ゴルフセット、カヌーなどを売っていたのです。
戸建からコンドミニアム(日本語でいうマンションのような集合住宅またはユニット)に引っ越すには大量のものを処分しなければならないので、エステートセールで皆さんにお譲りするのでしょう。
今の時代は日本でもたくさんの物質に溢れていますが、不用品が誰かの必要品に生まれ変わるのは人も物も嬉しいですね。物を丁寧に使うことで、長持ちして共有することができることもエコロジーの一部です。
春から秋にかけては、このようなセールがあちこちで見られるのもアメリカの住宅街の面白いところです。ドライヴしながら素敵なお家や春の花々を見ながら、ヤードセールに立ち寄るのも面白いですよ。
Written by スペイツ由美(アメリカ)