皆さんこんにちは、ブラジル帰りのキャリアコンサルタント・マリです。世界中どこにいても輝けるキャリア&ライフを応援します。
「春眠暁を覚えず」。春の朝は気持ち良くて、ついつい寝過ごしてしまい、暁(明け方)になったのも気付かない、という意味の中国の詩です。
確かには春はうとうとするのにもってこいの気候ではありますが、一方で何となく気持ちが落ち着かず、ソワソワしがちではありませんか?
北半球では「春」です。特にヨーロッパなど冬が長かった地域では、閉ざされた期間が過ぎ、さまざまなものが動き出して明るさを取り戻す時期です。
日本では新年度や新学期で新しいスタートの時期でもあります。「出発の時」は、希望や期待に胸が膨らみますが、反面不安も募り、ストレスの溜まる季節でもあります、
実は私自身もこの春から新しい事業に関わることになり、この1か月、近年稀に見るストレスフルな日々を送っています。
新しい役割が始まり、慣れない環境でそれなりのパフォーマンスを上げなくてはならないし、初めて会う人々との人間関係を作らなくてはならないのは、なかなかハードです。
比較的ストレス耐性が強いと自覚している私ですが、正直じわじわきている感じです。
しかし春のストレスの理由は、単に環境の変化だけではありません。この時期ならではの気候のせいもあるのです。
春は日によって寒暖差があるのと共に、気圧の変動によって自律神経のバランスを崩しやすい季節でもあります。
自律神経とは、人の生命活動の全てのバランスを整えている神経です。主に日中活動している時に働く交感神経と夜やリラックスしている時に働く副交感神経があります。
この二つのバランスを上手に保つのが疲れない秘訣なのですが、気圧の変動が激しいこの時期は、耳の中にある内耳が敏感に感知して、三半規管など体のバランスを崩す原因を外的に受けているのです。
日照時間の変化、花粉、コロナ等、様々な要因が、私たちを襲っているのです。最近だるい、やる気が出ない、眠れない、疲れが取れないなど、世界ウーマンの皆さんも、心当たりはありませんか?
頑張り屋の私達は、つい自分がダメなんだと思ってしまうのですが、あなたのせいではありません。気候のせいも大いにあるのです。
私も「春はいつも調子がイマイチなのは、誕生日月で年をとるからかな〜」と思ってましたが、季節的な外的要因だと気づきました。
ところで、そもそもストレスの正体をご存知ですか?
心理学におけるストレスとは、「身体的・精神的な安定に影響を与えるような出来事の総称」と言われています。ストレスの原因となるものを「ストレッサー」と呼び、ストレッサーに対する抵抗の結果として現れるものが「ストレス反応」です。
人間の精神状態をゴムボールだと考えてみましょう。
ストレスのない状態では凹みや歪みの少ない球体です。しかし、ストレッサーが出現することにより、圧力を受けた部分が凹んだり歪んだりします。
でも、人間の精神はゴムボールのように弾力性があるので、自らストレスがない状態へ戻ろうとします。「レジリエンス」とも呼ばれ、折れない心とか回復力を表す概念です。
このように、ストレッサーに抵抗して元の安定した状態に戻ろうとする作用がストレス反応です。
ストレス反応が生じると、人間の体には様々な変化が起こります。生理心理学という分野では、ストレス反応の影響は、筋肉、骨格、内臓、神経、血管など多岐にわたることが研究によって判明しています。
生理学者のハンス・セリエは、ストレスの原因となるストレッサーを以下の4つに分類しました。
①物理的ストレッサー 寒冷・騒音・放射線など
②科学的ストレッサー 薬物・化学物質など
③生理的ストレッサー 炎症・感染・カビなど
④心理的ストレッサー 怒り・緊張・不安・喪失など
前述の「春になるとソワソワ、調子が悪い」というのは、①物理的ストレッサーと④心理的ストレッサーが出現している状態です。
ストレッサーが出現すると、必ず一時的に抵抗力が低下しますが、この状態が長く続くと病気のリスクが高まります。どこにどのような症状が現れるかは個人差があるのですが、例えば胃潰瘍などがこの症状です。
そして体と心は繋がっていますので、エネルギーが枯渇して、心が疲れたり、孤立感を感じたりします。時には仕事や勉強の効率も低下します。
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