MENU

婚前交渉が禁止されているムスリム女性たちはマッチングアプリを使っている?

2022年9月12日
土屋 芳子 (マレーシア)

ムスリム女性はマッチングアプリを使ってる?

なんとなく抵抗があると思うのは、私の世代?年齢?によるものでしょうか。「独身だったらアプリを使って出逢おうと思うかな」と想像しても、なんとなく躊躇します。

日本でも若い世代の間では、マッチングアプリは出会いのツールとして普通のものなのかもしれませんね。

ここマレーシアでも、多くの人が使っています。

さて、恋愛について、婚前交渉が禁止されているムスリム女性は、マッチングアプリを使っているのでしょうか?

独身ムスリム女性に聞いてみたところ、答えはYes。

以前は、出逢いの方法としては、Facebookで繋がっている友達の友達にメッセージを送ってつながるということも普通にあったようですが、今はマッチングアプリを使っている人も多いそうです。

 

ムスリム専用のマッチングアプリも登場

誰もが使う、マッチングアプリ「OMI」が人気だそうですが、同じく人気なのは、ムスリム専用のマッチングアプリ。例えば「Baitujannah」は、100万人以上のムスリム男女が登録しています。

このアプリは通常のアプリと何が違うかというと、イスラム法にのっとった男女間のお付き合いの仕方を汲んでいるということ、プライバシーを厳守しているということ、登録できるのはムスリムだけ、ということです。

他の宗教の方との結婚はなかなか難しい問題が出てくるので、最初からムスリムに限定して相手を探すということですね。

登録した後は、他のマッチングアプリと同様に、相手の写真をスクロールしていって、お互いにマッチするとメッセージのやり取りができるそう。やり取りをして、相手をさらに気に入ったら、デートの約束をします。

でもいきなりカラオケや映画に誘ってはいけません。結婚前の男女は、2人だけで密室や暗いところに行ってはいけません。

ですので、デートの約束をしても、最初はグループデートにすることが多いとのこと。友達を誘い合って、4人でお茶や食事をしたりスポーツをしたりするのだそうです。

プライベート感のあるマッチングアプリで出会った後にグループデートって、なんか爽やかで新鮮な感じがしませんか?

 

女性はやはり自分だけを見てほしい

相手を信頼できそうと思った場合は、最初のデートで2人だけで食事の行くこともあるそうです。

でも場所は、多くのお客が周りにいるようなレストラン限定。日本のように、レストランの個室でゆっくりデートという感じではありませんね。こんなところでも文化の違いを感じます。

万国共通で恋愛の話は盛り上がりますが、ムスリムの独身女性に聞くと、「結婚するなら奥さんは自分だけがいい」と100%の方が言います。

ムスリム男性は名目上は4人まで妻を持つことができますが、女性はやはり自分だけを見てほしいというのが本音ですね。

第二夫人、第三夫人でもいいという方は、離婚して子供がいて生活のために結婚したいという事情があったり、あまりにもその男性が魅力的で恋に落ちてしまった、というケースくらいだそうです。

時代と共に、結婚観や出会いの方法も変わっていきますね。

Written by 土屋 芳子(マレーシア)

この投稿をシェアする

イベント・セミナー一覧へ
コラム一覧へ
インタビュー一覧へ
ブックレビュー一覧へ
セカウマTV一覧へ
無料登録へ