今年の夏、私自身もコロナウイルスに感染した。家庭用の検査キットで陽性になり、1週間の自主隔離をしたのだ。
私の場合症状はとても軽く、喉の痛みが少しと鼻水と微熱の症状が出たことから、念の為家庭用検査キットで検査をしたのだ。
陽性反応が出てからは自主隔離でトイレやシャワーなど部屋から出るときはマスクをして、自分が触れたところはアルコール消毒などをした。
コロナの陽性反応が出た時に友人の医師に対処法を訪ねたところ、
「コロナでの症状は十人十色で一概に何をしたらいいかというアドバイスはできない。もしも熱で体が辛かったら、市販の解熱剤・タイレノールを使って体を楽にすることはできる。しかし、それは直接コロナウイルスを退治するということではないよ。十分な水分と栄養を取って体を休めることが、回復への近道だ」と言われた。
要するに対応は普通の風邪と同じなのだ。幸い私の場合は、喉の痛みやそのほかの軽い症状は最初の二日だけで、三日目からはほぼ普通に体調が戻った。
もしかしたら私は、ワクチン接種を3回していたことで症状が軽かったのかもしれないが、家族への感染を懸念してその後も数日間の自主隔離を続けた。
症状が出てから10日後、家庭用検査キットで検査してみたら陰性反応が出たので、ようやく日常の生活に戻ることができた。
そんな夏の終わり、9月初めに急用で日本へ一時帰国する機会があった。
久しぶりに訪れたアメリカの大都市空港は、コロナ以前の活気を取り戻しているように見えた。空港内ではほとんどの人たちはマスクを付けていなかった。
私が住むアメリカでは、すでに夏前から繁華街でもマスクをしている人の方が少ない印象だったが、空港までもこのようにほとんどの人たちがマスクを付けていないとは想像していなかった。
しかし日本行きの飛行機に登場する時には、日本政府の要請により機内ではマスクの着用をお願いされた。
それでも半数近くの搭乗者は一時的にはマスクを付けていても、長い旅路の間にマスクを外す人たちも多くいた。
ちなみに今回は米国アトランタ空港から日本・羽田空港へ直行する便を使ったので、12時間の旅路であった。
久しぶりに日本へ帰国したが、日本人はアメリカ人とは反対に、どこでもみんなマスクをしているのがとても印象的だった。そして電車の中もとにかく静かで、多くの人たちはマスクをしてスマホ画面を見ていた。
日本人の生真面目さと慎重さを改めてみた感じがしたが、アメリカでは普段人混みに行く機会も少なく、またマスクをする頻度がとても少ない私に取っては、かなり息苦しい毎日だった。
もう一つとても驚いたことは、一人で運転している人たちもマスクを付けていたことだった。信号待ちで待っている時に、向こうから次々と来る車のドライバーたちがほとんどみんなマスクをしていた。
日本ではマスクがかなり生活に浸透しているような印象を受けた。
これから寒くなると季節型インフルエンザが流行することを踏まえると、日本で生活に浸透しているマスク着用は、インフルエンザ感染予防にもつながることはとてもいいことだ。
年末にかけて日本でもアメリカでもホリデーや文化行事などが多くなるこの季節。体調管理には十分に気をつけたい。
Written by スペイツ由美(アメリカ)