こんにちは。オランダ在住の藤村ローズです。前回のコラムで英語名に改名した話を書いたら反響が大きかったので、司法書士事務所エベレストの堀川貴史さんにお話を聞いてみました。
ローズ:改名に特化した業務を手がけるようになった理由があったら教えていただけますか?
堀川さん:弊所は大阪と名古屋に事務所があるのですが、名古屋はもともとHP集客がメインでして、その際に打ち出していないにも関わらず、改名業務の相談があり、それがきっかけで初めて改名業務を行いました。
その後も改名の相談が打ち出していないにも関わらず、名古屋のHPへ年に1,2件ほどあり、他に改名業務に特化している事務所が少なかったので、これは需要があるかもとぼんやり思っていましたが、その時は特に改名業務に特化しようと思っていませんでした。
しかし、その後事務所の売上が下がり、力を入れていった業務の一つが改名業務でした。
ローズ:堀川さんご自身に改名に関するお悩みがあったみたいな回答を期待していたのですが(笑)、やはり名前のことで悩んでいる人は意外にいるのだと思います。私自身もそうでしたが、HPからどこにいてもアクセスできるというのが本当に良かったです。
堀川さん:そう言っていただけてなによりです。
ローズ:次の質問なのですが、近年改名する人って増えているのですか?
堀川さん:おおまかな流れで言うと、減っていっています。
ローズ:えー、そうなのですね。多様化の時代などと言われているので、絶対に増えていると思っていました。
堀川さん:こちらは家庭裁判所の資料なのですが、名の改名については昭和40年をピークに減少傾向にあります。氏の変更については増加していますね。
ローズ:改名する理由としてはどんなものがありますか?
堀川さん:氏(苗字)については以下のようなものがありました。
・親の苗字を引き継ぐために苗字を親の苗字に変更
・離婚後、旧姓に戻すため
・離婚後、旧姓から結婚時の姓に変更(子供が結婚時の苗字を名乗っているため親子関係が分かるようにするために)
・結婚後、離婚せず妻の旧姓に変更(夫の親族と折り合いが悪くなったり、妻の旧姓を引き継ぐ必要が出たため)
・事実婚(内縁)の妻が夫の苗字に変更
・同性婚のパートナーの苗字に名前変更
・ストーカー・DVから逃れるため
・珍しい、読みにくい苗字のため
・外国人夫婦の苗字・名前変更
・複合姓(ダブルネーム)への変更
・帰化後に日本風の苗字に変更(帰化前の外国人風の苗字(金や楊など)で差別などをうけるため)
・養子の苗字を養子縁組前の苗字に変更 (養子縁組をしても苗字を変更したくないため)
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