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チャリティショップとはどんなお店?イギリス人に深く浸透しているボランティア精神

2023年6月12日
ハリガン敬子 (イギリス)

民間が民間を支えるチャリティショップ

こんにちは!イギリス在住のハリガン敬子です。今回は、イギリス全国どのハイストリートでも必ず1〜2店舗は見かける「チャリティショップ」をご紹介します。

チャリティショップとは、主に慈善団体(非政府組織・非営利組織)が、民間から寄付された中古品を売って、慈善活動の資金調達をするために運営されるお店。

1870年ロンドンのメイフェア地域で行われた、慈善活動のために花を売る活動が起源ではないかと言われており、イギリス全土に現在1万1000店舗を超えるチャリティショップがあります。

例えば、Oxfam(貧困の根絶が目的の団体)、British Red Cross(イギリス赤十字)、Cancer Reserch(ガン治療のための研究)、Barnardo’s(子ども支援)、その他ホスピスやホームレス救済のための団体など、実にさまざまな慈善団体が店舗を展開しています。

古着、キッチン用品、子どものおもちゃ、本、大きなものではソファや化粧台など家具を扱う店もあり、新品を買うよりもはるかに安く購入できるのが魅力です。

日本の中古品販売店の店構えに似ていますが、大きく違うのはチャリティショップは非営利だということ。店員さんたちも、ボランティアとして働いている人がほとんどです。

また、オリジナルグッズを販売しているショップもあり、クリスマスカードやエコバッグなどは特に人気で、売り上げに貢献しています。

UKFundarisingの調査によると、イギリス人の86%がチャリティショップで買い物をしたことがあるということで、いかに人々の生活に溶け込んでいるかがわかりますね。

 

チャリティーショップでお宝探し!

イギリスには「One man’s trash is another man’s treasure」(誰かの不用品は、誰かの宝物)ということわざがあるのですが、チャリティショップはまさにその言葉通りのお店。

良い商品をお値打ち価格で入手できるチャリティショップですが、気に入った商品を買うことにより慈善活動に一役買えるというのが嬉しいところ。

実際、うちの寝室にある姿見鏡とベッドサイドテーブルは、近所のチャリティショップで手に入れたものですし、子どものジャケットや絵本を購入したこともあります。

「特に良い買い物をした!」と思ったのが、とあるブランドもののワンピース。とても良いコンディションのものが新品の10分の1ほどの値段で買えてしまったんです。

私の住むロンドン南西の郊外にもチャリティショップはたくさんあり、休みの日にフラッと寄っては、「何かめぼしい物はないかな…」とウロウロするのがちょっとした楽しみでもあります。

個人的におすすめしたいのが、ちょっとポッシュなエリアにあるチャリティショップ。

値段は庶民エリアに比べてやや高い設定になっていますが、なかなか良い商品が揃っていることが多いので、掘り出し物を見つけたいなら足を伸ばす価値ありです。

 

イギリス人のボランティア精神の真骨頂

チャリティーショップで売られている商品のほとんどは、寄付によって成り立っています。

自宅にある「捨てるにはもったいないくらい良いコンディションだけど、不要なもの」をチャリティショップに持って行き、それを他の人が購入することで、慈善団体からの支援を必要としている人たちの助けになります。

不要なものを寄付しただけなのに社会貢献できるなんて、素晴らしい仕組みですよね。

イギリスに来て初めてチャリティショップを発見した時、「外国にはこんな素晴らしいものが存在するんだ!」とその運営理念や合理性に感動した私。

その後、さまざまな国出身の友人に聞いてわかったのが、どうやらチャリティショップがイギリスほど普及している国はあまりないということ。

言われてみれば、イギリス人のボランティア精神旺盛な国民性を感じることが多々あります。

地元の小学校のお手伝いボランティアにはよく声をかけられるし、歴史建造物の掃除をするボランティアに参加している知り合いもいます。

次のページ子どもの学びの場ともなるボランティア活動

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