読者の皆さま、初めまして。私はアメリカロスアンジェルスの隣のオレンジカウンティ在住のブレナー真由美と申します。
「ロスへは行ったことがある」という方も多いと思いますが、その隣のオレンジカウンティとはどんなところかというと、本場のディズニーランドがあり、最近は、メジャーリーガーである野球の大谷翔平選手が活躍しているロスアンジェルスエンジェルスのホームベースがあり、どこからでも15〜20分あればビーチに着くビーチタウンです。
年間を通して比較的温暖な気候で晴れの日も多い所です。ここへ6年前にアメリカ人の夫と子供3人で移住してきました。その前は、22年間香港に住んでいました。
ここを選んだ理由は気候だけではなく、人種のるつぼで、日本から最も近いアメリカ大陸で、日本人にとってはアジア系、日本の食材もとても豊富に揃っていると考えたからです。
子供たちも全員香港で産まれ育ったので、アメリカ人の夫も含め、「たまに無性に中華が食べたくなる」と考えたのですが、結果大正解でした(笑)。
私は日本で新卒で人材紹介会社に入ったのをきっかけに日本、香港、中国とアジア圏を中心に人材業界で19年間リクルーターとして、そして現地法人の社長として、アジア圏を中心に海外転職希望者へのお仕事のご紹介をしてきました。
アメリカに移った後、2年前に海外転職希望者に特化したキャリアコーチングの会社を興し、日々、海外を視野に入れた転職、キャリアに迷っている方たちの相談に乗らせていただいています。
さて、1回目のテーマは「海外転職のベストなタイミング」です。クライアントさんからよく聞かれる質問です。
まず、海外転職のチャンスは年間を通していつでもやってくるわけではありません。企業が求人を募集するのはいつなのか、基本的なことを知った上で転職活動を開始する必要があります。
日本でも同じような傾向はあるものの、海外転職でのタイミングは少し違ってきます。
【1月】:欧米圏は、日本に比べてお正月休みが短く、基本的に1月1日だけがニューイヤーで、週末でも間に入らない限りは2日が仕事始めになります。子供の学校も同じように始まります。
アメリカは1月に給与改定が多く、改定の結果を見て転職を考える人がおり、その結果辞める人が出てくれば、それから空のポジションの応募が始まるのが、数週間後から1月後くらいになることが多いと思います。
【2月】:中華圏、中華系の人口が多い国は、旧暦の正月が1, 2月にあるため、それが終わるまでは求人の動きがぱったりなくなります。
【3月~6月】:この時期が一番活発に労働市場が動く時期です。日本もそうですが、海外でも日系の会社などは4月に給与見直しが多い会社も多く、その結果を見て辞める人がいれば、その後ポジションを埋めるために求人募集が始まります。
また、一般的には会計の〆の後に新しい予算が出て、各部署での増員や新しい部署やプロジェクトで従業員を募集するとなることも多くなります。
【6月半ば~8月】:欧米圏の国は、子供たちの学校の夏休みに入るところも多いので、採用担当者が夏休みに入ることも多く、やはり採用の動きが遅くなったり、選考に時間がかかったりもします。ヨーロッパなどは1カ月夏休みを取る人もいます。
南半球では冬休み、ホリデーシーズンで同じように動きがゆっくりになってきます。日系の会社、日本人が採用の最終決定をする採用の場合は、担当者が日本のお盆休みに日本に帰国することもあり、選考や結果が出るのに時間がかかったりします。
【9月~11月】:夏休みや冬休みが終わり、この時期も年間を通して採用活動の第二のピークになります。
年間の増員、経営の状況が計画通りにきているか、そこで計画通りに進んでいない場合には新たな人材、戦力になる人材を募集することもあります。また、休み明けに従業員が退職をすることも出てきます。
私の住むアメリカは11月の最終週にサンクスギビングがあり、この休みから国民全体がホリデーモードに入ってします。中華圏も10月の第一週は国慶節ですので、会社も休み、国民も皆お休みのモードになってしまいます。
【12月】:欧米圏はもうすっかりお休みに入りますね。ビジネスは動いてはいますが、従業員は気持ちがウキウキしていて仕事どころじゃなくなり、あちこちで会社のパーティーなどが開催されたりします。
海外転職を目指す方々は、ご自身が希望をしている国のこのような状況を知っていれば転職のタイミングを逃さず、「求人募集の数が少ない」、「応募しても中々返事がない」などやきもきせずに、スムーズに転職活動ができるのではないかと思います。
海外転職にはたくさんの選択肢があり、たくさんの国がありますので、私のコーチングではご自身のベストなゴールを見つけるために伴走して達成に導いています。
これから月に1回「海外転職」「キャリア」について、また、私の住むオレンジカウンティや日々の出来事などを発信させていただきます。どうぞよろしくお願いします。
Written by ブレナー真由美(アメリカ)