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「後悔しない転職」のために仮雇用期間(プロベーション・ピリオド)を活用しよう!

2023年5月17日
野田リエ (アメリカ)

海外で一般的なプロベーション・ピリオドとは?

こんにちは!野田リエです。前回は後悔しない転職をするための思考整理の方法についてシェアしました。

今回は、あなたの目指すところがハッキリした段階で有効活用できる、海外で一般的な雇用制度についてお話したいと思います。

早速ですが、それはプロベーション・ピリオド(probation period)と呼ばれる仮雇用期間です。多少の差異はあれ、アメリカをはじめ、海外の企業で一般的に採用されている制度です。

近年、日本で定着しつつある「ミンターンシップ(ミッドキャリア+インターンシップ)」に近いかと思います。

アメリカの場合、仮雇用の有無とその期間は企業や職種によって様々ですが、通常であれば雇用されて最初の3ヶ月間は仮雇用期間と見なされ、その期間にお互いの相性や条件に齟齬がないかなどを見極めます。

大切なのは、これは雇用側が一方的に被雇用者の勤務態度や能力を審査するためのものではなく、雇われた側にも条件が実際に「自分に合ったものだったかを見定める期間でもある」ということです。

この期間中に、より能力を発揮できそうな部署を見出して転属したり、「思い描いていた職場ではなかった」と辞職するケースも珍しくありません。ただ、これも状況次第では交渉の余地があります。

転職先に仮雇用期間があると判明した場合、必ず契約書に署名をする前にその条件を確認するようにしましょう。

 

仮雇用期間の利点と欠点

仮雇用期間の主な利点と欠点としては、下記のような点が挙げられます。

利点

・企業の雰囲気・仕事内容を実際に経験できる。
・経験を積むと同時に収入を得られる。
・自分の仕事ぶりや適正についてアドバイスを得られる。
・転属や退職を決めた場合にある程度の融通がきく。

欠点

・仮雇用期間の賃金が低く設定されている場合がある。
・社会保険加入の権利が制限されている場合がある。
・雇用が保障されてないことがストレスになる。

しかし前述したとおり、雇用側から出された条件を丸のみしなければいけない、ということはありません!

これは日本文化で育ったわたしたちには敷居の高いところとは感じますが、アメリカの場合は特に交渉次第で事態を好転させることは可能です。

また、アメリカでは転職の場合、現雇用先からCOBRA(コブラ)と呼ばれる暫定的な社会保険の延長を退職前に申請することができます。

期限付で有料ですが、個人保険に加入するより割安なので、転職先に交渉の余地がない場合は申請をしておくと安心感が違います。

 

転職成功のカギは自分にある

交渉をする・しないの判断はもちろんあなた次第ですが、「できないことではない」ということを知っておいて損はありません。

仮雇用期間を活かしきるには、あなた自身のアクションがモノをいいます。

雇用を確定させるために焦る気持ちは誰しもありますが、無理をして本採用に漕ぎつけても、そこから「通常化」される業務をどうこなすか、目途が立っていなくては心身共に消耗するのを早めるだけです。

一般的にわたしたちは、他者への要求が高くなりがちです。それを踏まえて、意識的に自分から自分を知ってもらう働きかけをしなければ、先方からの評価に「自分を見てくれていない」など、結果に不満を持つ確率が上がります。

先方からの指示にただ応えるだけでは、あなたの良さを知ってもらうには不十分です。

「こんな条件は聞いていなかった」「不公平だ」と思うところがあったとしても、まずは偏見を持たず、話し合いで解決できるか模索してみてください。

仮雇用期間に漕ぎつけるまでに、双方それなりの労力をかけてきているはず。早々に見切りをつけるのではなく、ご縁を活かすための期間として有効活用しましょう。

さて、今回は仮雇用期間の活用法についてお話しましたが、いかがでしたでしょうか?たとえ困難と思える状況にあっても、突破口を見つける手掛かりになれば嬉しいです!

キャリア・就職面接に関する相談も承っていますので、ご興味ある方はインスタウェブサイトからお気軽にご連絡ください。次回もお楽しみに!

Written by 野田リエ(アメリカ)

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