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いじめは公の問題、親の関与が重要。フランスと日本の学校の「いじめの対応」の違い

2023年10月18日
NAOKO (フランス)

いじめを問題として公にするフランス

Bonjour! フランス在住のFamily Journey1.2.3代表でグローバル親子コミュニケーションコーチのNAOKOです。

実はつい先日、小学生の子供が通っているフランスの学校で、クラスのある子がノートに悪口を書かれたという問題が発生しました。それに対しての反応や対応が、日本とフランスでは異なると感じました。

日本ではいじめがタブー視されることがあり、特にいじめを受けた側が「いじめを受けることを恥ずかしい」と思うことも多く、問題が公になることが少ない傾向があるのではないでしょうか。

一方、フランスではいじめが問題として公に認識されることが多いです。今回の件でも、まず先生のメッセージが親のクラス代表に送信され、クラス代表からクラスのwhatsapp親のチャットグループに公開されました。

また、いじめを受けた側の親もまったく隠すことなく、グループチャットで実際に起こったことや、それに対して子供がどんな気持ちになったかを説明していました。

学校の代表者がクラスの子供達に向けて、問題をしっかりと公表もしました。通常であれば授業をする時間を使って、「いじめをしてはいけない」というメッセージを伝えたそうです。

 

親の関与が重要視される

日本の場合、自分の子供がいじめられていることを周りに言いたくないと思う親が多いと思います。

でも、フランスの場合は問題を公にすることを普通としていて、「どうやって解決していくか」を優先している所が大きな違いだと思いました。

また、フランスではいじめが発生した場合、親の関与が重要視されます。

いじめが発覚した際には学校と保護者の連携がすぐさま強化され、問題解決に向けた対応が行われます。

今回の件でも、加害者の親には学校から直接連絡があり、親と先生が面談をしたようです。

さらに「家庭でのコミュニケーションが大切」というメッセージもクラス全体に共有されました。

具体的には、「『なぜ私達は学校に行くのか?』『人が悲しくなることを言わないこと、親切にすることがなぜ重要なのか?』など、こうしたテーマで家庭でしっかりと話し合ってほしい」ということを親に伝えられました。

一方、日本では学校に依存しがちであり、保護者の積極的な関与が求められることは少ないかもしれません。

 

いじめにあって恥ずかしいではない

この点においては、私自身はフランスのような対応に賛成です。

子供だけではなかなか解決できない問題も多く、いじめられた子供もいじめられたことを親に言うのが恥ずかしくて、隠してしまう場合もあるでしょう。

でも、全体の雰囲気が「いじめにあって恥ずかしいではなく、きちんと問題解決をすることが大切だ」という状況であれば、子供も隠すことなく、親に事実を伝えられますし、一番身近な親が、しっかりと子供に寄り添うこともできます。

また、加害者でも被害者でもない人も、今回はたまたまそうであっただけかもしれません。

常日頃から「なぜ私達は学校に行くのか?」「人が悲しくなることを言わないこと、親切にすることがなぜ重要なのか?」こうしたテーマを、子供と一緒に考えてコミュニケーションをすることはとても大切だと思います。

いじめを許さない社会をみんなで作っていくという気持ちが大事ですね。

今回のテーマでは、どんなことを感じましたか?私自身が海外と日本で教育を受け、海外と日本で子育てをしてきたからこそお伝えしたい、ご家庭でできるグローバル共育。

ご興味ある方は、グローバル親子コミュニケーション【体験会】でお会いしましょう。ご予約はこちらから。

また、Family Journey1.2.3のサイトでは、グローバル親子コミュニケーションを通して、日常生活を楽しく学びにするヒント、フランスのバカロレア・トップの学校に通っている我が家の子育てなどについて、お伝えしています。

それではまた次回のコラムでお会いしましょう!Bonne journée!

公式instagram: https://www.instagram.com/familyjourney123/

Written by NAOKO(フランス)

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