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夫の駐在帯同後に本帰国したが、やはりヨーロッパで生活したい【前編】

2024年3月4日
岩井真理 (日本)

東京都在住30代のG子さんのお悩み

このコラムでは、世界中の読者から寄せられた仕事やキャリアに関するお悩みに対して、キャリアコンサルタントの岩井真理さんにご回答いただいています。

【相談内容】

東京都在住30代のG子です。以前夫がイギリスに駐在で帯同をしており、現在本帰国して約2年になります。

やはりヨーロッパで生活したいという想いがあり、海外移住について調べたりしていますが、ビザのハードルで止まってしまいます。

自分自身はフリーランスとして少し収入がありますが、家計を担うには程遠いです。

また、長男が私立小学校に入学、長女はまだ小さいのでとにかく時間がなく、思うように身動きが取れない状況です。

夫が再び駐在になれるのがベストかと思いますが、それは会社次第なのでどうしようもありません。

ヨーロッパ移住を実現するために、私にできることはありますか?

 

本帰国して2年、またヨーロッパで生活したい

【回答】

G子さん、こんにちは。世界中どこにいても輝けるキャリア&ライフを応援する真理です。

イギリスでの帯同から本帰国してから2年、またヨーロッパで生活したいという想いが高まり、ご相談して下さったということで、G子さんがいかに充実した帯同生活を送られていたかが想像できます。いい経験をされましたね。

さて、改めて「移住」を考えていらっしゃるとのこと。

おっしゃるように、どんな理由で渡航するにしても、海外生活の必需品・ビザのハードルは低くはないですよね。ましてや現地で収入を得たいともなると、ハードルは高くなります。

G子さんは「移住」した後に、その国に住み続けて永住権を目指したいということなのでしょうか?

その場合も簡単ではありませんが、まずはワンクッションがあって、その後以下のような方法が考えられます。

①学生ビザを取って、就労ビザを目指す
②ワーキングホリデーから就労ビザを目指す
③現地国籍の人と結婚して目指す
④EUブルーカードを取得して目指す

②については、30歳までという年齢制限がありますし、③については既婚者であるG子さんには非現実的ですね。

と、なると、選択肢としては学生として渡航し数年の間に就労ビザを取るか、高度な資格やスキルを持つ労働者に対して作られたEUブルーカードを活用とするかのいずれかになりますね。

永住権は必要ないとしても、まずはその国に滞在して生活するには、この「ワンクッション」となるいずれかのビザは必要です。

 

何のために海外で暮らすのか?

さて、ここで、根本的なことを確認させていただきます。G子さんは、

・何のために海外で暮らすのか?
・海外で暮らして何をしたいのか?
・その結果、将来どんな風になりたいのか?

など、など、一つではないかもしれませんが、目的についてはぜひとも深く考えてみてください。思いつくままで良いので、第一歩として海外へ行く目的を書き出してみるのです。

専門性向上、語学取得、文化研究、現地就労、生活体験、などざっくりした目的の他にも、具体的に、例えば「イギリスの紅茶文化を学び、その後日本で伝える」みたいなところまで書けると良いですね。

もし、書けないとしたら、あなたの目標はまだふんわりとした夢なのかも知れません。ここは、しつこく、じっくり考えて下さい。

そして、アトランダムに目的を書き出したら、その目的を果たすために、何がネックになっているのかも書き出しましょう。収入、子供の学校、ビザ取得、などなど。

 

ネックになっていることは?

次に、ネックになっていることを仕分けしましょう。

・自分の力で解決できる
・人の力を借りれば解決できる
・人の力を借りても解決できない

この3つのカテゴリーに分けて、「人の力を借りても解決できないこと」については、今は無理だけど後々ならできるのか?それともずっと無理なのか?時間軸の判断もしてみましょう。

そして、海外へ行く事でG子さんが得られる「メリットとデメリット」も書き出してみましょう。

どちらが多いですか?

でも、意思決定するには、数が基準ではありません。たとえデメリットの方が多くても、それを差し引いてあまりあるメリットがあれば、実行する意味はあります。

そこで、メリット・デメリットに大中小をつけるのも良いでしょう。小さなデメリットはたくさんあるけれど、一つしかない大きなメリットのために「これはGoだな」ってこともあります。

かなり考えがまとまってきたのではないですか?次回の【後半】では、希望する海外移住は一体「いつ」実現するのが良いのかを考えて考えていきます。


お悩みは随時募集しています。真理さんのアドバイスを受けたい方は、お問い合わせフォームからご送付ください。

真理さんのセッションを受けたい方は、aries.mariwai@gmail.comまで直接ご連絡ください。


Written by 岩井真理(日本)

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