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海外転勤4回、駐在妻11年の駐在妻生活の中で見つけた「私らしい生き方」

2021年10月8日
伊藤結子 (イギリス)

海外転勤4回、駐在妻11年の生活の中から生まれた横のつながり

私はいわゆる「駐在妻」という存在です。2010年、30歳の時に夫がシンガポールに転勤になり、家族でついていくことにしました。

2年ほどで日本に帰れるかなと思っていたのですが、そのまま帰国することなく、4度の海外転勤を繰り返すことになりました。夫の転勤でロンドンに異動して、4年目になります。

なかなか日本へ帰ることがままならない。日本で本格的に立ち上げようとしていたリフレクソロジーのサロンも、急な転勤で中途半端なまま。働き盛りの年齢だから、本当はもっとバリバリやりたかった。

異国での家事や子育てが刺激的だったことは確かなのですが、一方で「この内側から溢れるエネルギーをどうすればいいの?もっと自分らしいことを何かしたい!」と常に思っていました。

2010年にシンガポールに暮らした際は、帯同者でも個人事業主になることができたため、自宅で近所のお友達にリフレクソロジーの施術をしていました。(現在では制度が変わっています)

当時、私の子どもは幼稚園に通っており、来てくださるお客様は似たような小さなお子様をお持ちの方が多かったです。

「日本でバリバリ働いていたのに、毎日家事や育児だけをしていて本当にいいんだろうか」

「特技も趣味もないから、講座も開けないし、やりたいことがない。ただ毎日平凡に過ぎていくのがやりきれない」

「夫よりもバリバリ仕事していたのに、仕事をせずにお金を稼がず、ただ夫の稼いだお金を使っているだけの自分が嫌だ」なんていう悩みをお持ちの方がとても多く、びっくりしました。

リフレクソロジーというのは人の心を溶かす魔法です。施術をしていると皆さん心がほぐれてきて、そのうち何でも話してくださるようになります。

施術をすることが大好きで、「みなさんの疲れが取れればいいな」と思って始めた自宅サロンでしたが、いつしか施術よりも「話を聞く」のがメインになっていき、いろんな方の話を聞きました。

私には何もないと悩んでいる人も、私から見るとそんなことはなくて、ひとりひとり凄い才能を持っている人ばかりでした。

みんな唯一無二のすごい才能や個性を持った存在なのに、なぜこんなに自分で自分を卑下して、自己肯定感を下げてしまっているんだろう、もったいないなと思いました。

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