ストックホルム、グランドホテルでのアフタヌーンティー
寒くなると、温かい紅茶が恋しくなりますね。
もともとお茶の木は、中国伝承における三皇の一人、神農(しんのう)により薬として発見されたとされています。なので中国でも日本でも西洋の紅茶教室でも、お茶の始祖とされるのは神農様。
その茶葉を発酵させた紅茶の効能は、体を温めて渇きを癒すだけでなく、精神を安らげるリラックス効果を持つと言われています。
更にバラの花弁やオレンジピールを加えることで気持ちのイライラや落ち込みを緩和させたり。シナモンや生姜などをブレンドすれば寒い日の風邪予防にも。
組み合わせ次第で、体調に合ったオリジナル薬膳紅茶を作ることができます。
コーヒーのイメージが強い北欧でも、紅茶は大人気です。
北欧での紅茶の特徴は、なんといっても華やかさ。
濃く入れたアッサムにミルクをたっぷり、ではなく、柑橘類などのドライフルーツやお花、スパイスをたくさん使った華やかな香りの紅茶をストレートで飲むスタイルが人気です。
今回は、先月のコラムでもご紹介したストックホルム・グランドホテルについて、北欧風のアフタヌーンティーをご紹介しますね。
ゆったりしたカフェからは王宮が見えます
アフタヌーンティーというスタイルも、ますます人気になっています。
各媒体でも「いま行くべきアフタヌーンティー・ベスト5」などの特集も見かけ、有名ホテルやカフェは数ヶ月前から予約困難。
スウェーデンを代表するグランドホテル内にあるカフェ&バーは、人気の観光エリアであるガムラスタンと王宮を臨むロケーションのため、窓からの眺めだけでも気持ちがアップします。ゲストもそれぞれにお洒落をして、特別な空間を楽しんでいるように見えます。
クラシカルなポットでサーブされるお茶を楽しんでいるところへ運ばれるアフタヌーンティースタンド(トップ画像)。
最下段にはスウェーデン名物のディル風味エビサンド「トースト・スカーゲン」やサーモンのサンドイッチが並びます。
2段目のスコーンはイギリス風とは異なり、パンのようで、クロテッドクリームではなくホイップクリームが添えられています。
最上段のケーキは北欧定番のベリーケーキやチョコレートを使ったものも。こちらは季節によって変わります。
今回のお茶は、10種類以上のリストからホテルおすすめの特製ブレンドをチョイス。マンゴーの甘さが際立ちながらも食事に合うトロピカルティーは上述のTCSによるもので、上品な風味に惹かれて帰りにホテルショップで追加購入しました。
独特のブレンドが人気のTea Centre of Stockholm
スウェーデンには紅茶専門店もたくさんあります。
中でもノーベル賞授賞式の晩餐会でも提供される紅茶を手掛けるTea Centre of Stockholm(ティーセンター・オブ・ストックホルム。以降TCSと略記)は有名で、日本でも近年は「北欧紅茶」として販売されています。
クリスマスに向けて、日本のデパートなど様々なお店で特別ブレンドが発売されています。気持ちも上がる華やかなティータイムをぜひ楽しんでみませんか。
Written by 高見節佳(デンマーク)