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円安の恩恵を受けられる?!ベトナムで働く外国人のお給料事情

2022年11月23日
平良弥生 (ベトナム)

ベトナムでは給与はUSドル建てが多い

Xin chào! ベトナム・ホーチミン市在住のYayoiです。

今年2022年の3月頃からのアメリカの金融政策の影響により、円安がかなり進んでいるというニュースがさかんに報道されていますね。

現在(11月15日時点)では、1ドル約139円と少々円高に持ち直していますが、10月20日には1ドル150円にまで達するなど、先がなかなか読めない状況になってきています。

なかには「さらに円安が進むのではないか」という専門家の声もあります。このような状況なので、「外貨を稼いだほうが有利だ!海外へ働きに出た方がいい!」という意見もちらほらと出てきました。

実は私も、この円安ドル高の恩恵を受けている一人です。

なぜかというと、私はベトナムでUSドル建てで給与を頂いているからです。

ベトナムで(現地採用で)働く場合、外国人であれば給与はUSドル建てで支払われることが多いです。募集されている求人情報を見ても、給与欄はUSドルで記載されていることがほとんどです。

 

ベトナムでなぜUSドルで給与が支払われるのか?

そのため、現在は円に換算するとかなりお得な状況です。しかも今はUSドルはベトナムドンに対しても強い状況にあります(ドン安ドル高)。

今年の4月の定期昇給以降、私の給与は変わっていないのに、ベトナムドンに換算すると受け取る金額が数か月前から多くなっています。

現地で普通に生活をする場面においてはベトナムドンを使用するため、かなりお得感を感じることができます。ドル高の影響は、日本だけではなく他の国にも及んでいます。

なぜベトナムでは外国人に対しては、USドルで給与が支払われているのでしょうか。

これに関しては調べてみても正確な理由は分かりませんでした。

ベトナムの直近20年ほどのインフレ率や、ベトナムドンの対USドルの為替レートの推移のデータを見てみても、大暴落や乱高下などを起こした様子は見られません。

そこで転職エージェントの方に聞いてみたところ、「USドルのほうが国際的に見てリスクが少ないからではないか」ということでした。

 

「円安の今こそ海外で働く」は正解か?

最近の円安ドル高に限らず、コロナ前頃と比べると、ユーロやポンドなどでも円安に振れている傾向が見られます。

確かに、今日本を出て海外で働き始めれば、以前よりもお金を稼げることは言うまでもありません。ですが、果たしてそんなに安易なきっかけで、海外へ働きに行っても大丈夫なのでしょうか。

私の答えは、「イエスアンドノー」です。

もしもこのような状況になる前から、外国で働くことを目標に掲げて準備をしてきたようなタイプの方であれば問題ないと思います。

ですがそうではなく、単純に「今円安が進んでいるから」という理由だけで海外で働こうとしているのであれば、もう少し色々なことを冷静に考えたほうがいいのでは?と思ってしまいます。

為替は日々の取引で変動しているものなので、明日以降には、また円高に戻ってしまうという可能性だってゼロではありません。

私がベトナムへ来たのは2019年11月でしたが、まさかこの時、これからどんどん円安になっていく(ましてやコロナになったり戦争が起きたり、、)ということなど、思ってもみませんでした。

今の円安(ドン安)という状況は、ただただ本当にラッキーで、それもまぐれだった、というだけです。ですがもし、明日から状況が一変し、円高(ドン高)に進み始めたら、、私の給与や貯金は減ることになりますね(汗)。

現在の外国為替の状況からくる影響を、かなり強烈に身をもって体感する立場になって感じることは、世界のどこかにいても、日本に居続けたとしても、ずっと安定した状況が続くことはなく、いつ何が起きるか分からない、ということです。

円安ドル高傾向が強くなり始めてから、私はお金について以前にも増してよく考えるようになりました。これまで考えているようであまり深く考えていなかったお金のこと、真剣に向き合う良いきっかけとなりました。

Written by 平良弥生(ベトナム)

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