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ついにベトナムでも!ホーチミンでシェアサイクルサービス開始

2022年2月21日
平良弥生 (ベトナム)

シェアサイクルで空気汚染対策?!

Xin chào! ベトナム・ホーチミン在住のYayoiです。今月は、最近ホーチミンで試験的に導入されたシェアサイクルサービスについて、私の感じたことを書いてみます。

ベトナムの都心部は大気汚染がとにかく酷く、ベトナムの好きになれない所の一つでもあります。

特にホーチミン市は世界の大気汚染ランキングで、世界第3位にランクインしたこともあるほどです。ちなみにその時の第1位は首都ハノイでした。

都心部の大気汚染は社会問題にもなっているため、地下鉄などの公共交通機関の拡充など、政府も対策に乗り出しています。

例えば今回ご紹介するシェアサイクルは、2021年12月10日から1年間の計画で地場企業が試験導入を開始したもの。ホーチミン市の都心部43箇所にサイクルポートが設置され、400台の自転車が投入されました。

シェアサイクルを利用するには、まず指定のアプリに登録する必要があります。利用代金は30分5000ドン(約25円)からとなり、電子マネーなどで決済可能です。

シェアサイクルにはGPSやスマートロック機能も搭載されていますが、サイズを選ぶことはできません。

 

ホーチミン市民のシェアサイクルの利用状況

夕方のサイクルポート付近

私も今回このアプリに登録してシェアサイクルを利用してみようと思ったのですが、アプリがベトナム語しか対応しておらず、途中までは頑張ってみたものの登録を断念してしまいました。

ですので、私が感じるホーチミン市民のシェアサイクルの利用感について、肌感覚で感じることを書いていきたいと思います。

道を歩いていてシェアサイクルに乗っている人をどの程度見かけるかと言うと、それほど多いようには感じません。日中よりも夕方になるとシェアサイクルに乗っている人を見かける頻度は上がるかな、というところです。利用者は若者が多いです。

サイクルポートが街路樹近くに多いため、鳥のフンで自転車が汚れてしまい、シェアサイクルを利用する以前の問題が起きているようにも見受けられます。

しかし会社のベトナム人同僚などに話を聞いてみると、どうやら彼らには好評のようです。さらにこのサービスの試験運用をしている地場企業の調査によれば、1日の利用者数は平均2000人ほどで、利用者からのフィードバックも良いそうです。

このシェアサイクルサービスの試験導入は1年間の予定。試験導入でこのサービスがうまく市民に浸透していけば、本格的に導入されることになっています。

 

シェアサイクルサービスはホーチミン市で流行るのか?

朝のラッシュ時の様子

ただ、1年後に本格的にこのサービスが導入され流行るのかと言われると、今の状態だと少々難しいのではないかと私は感じます。そう感じる理由は以下の4つです。

・暑い
・バイクや車などと同じく道路を走らなければならず危ない
・バイクを上回るメリットがあまり感じられない
・外国人が利用しづらい

まず、「暑い」という点ですが、ホーチミン市は常夏の気候で日中の気温は1年中30度を超えるので、自転車で走り回っていると熱中症などになってしまうのではないかと心配になります。

曇りの日を選んだり、日が少し暮れてきた頃を選んだりすればなんとか解決しますが、そうなると利用できる時間が限られてしまいます。

そして、「危ない」という点について、ベトナムでは自転車は車道を走ります。ベトナムはバイクや車がかなり多く、運転マナーも良いとは言えない中を走るとなると、事故が増えるような気がしてなりません。

さらに、ベトナムはバイク天国です。1人1台はバイクを持っているのではないかと思うほど皆バイクに乗っています。

バイクと自転車を比較した時に、スピードが遅く、体力を消耗する自転車をあえて利用したいと思えるのかというと、結局はバイクに戻ってしまうのではないかと思います。

若者たちが自転車に乗っている姿を撮り合っている光景を街中でよく見かけますが、彼らも目新しさや珍しさから利用しているだけで、飽きてしまえばバイク利用に戻ってしまう気がします。

また、アプリがベトナム語のみいうことで私が登録を諦めてしまったように、外国人の利用にハンデがあります。今後は少なくとも英語にも対応できるようになっているとありがたいです。

私の意見は少々難点ばかりを挙げてしまいましたが、ホーチミン市の大気汚染や地球環境のことを考えると、シェアサイクルサービスの導入はとても良いことだと思っており、このアイデアには私も賛成です。

今後、自転車専用道路を整備するという案も出てきているようで、問題点をクリアしながら、ホーチミン市に合った形で、シェアサイクルサービスが導入されるといいなと思います。

Written by 平良弥生(ベトナム)

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