Olá!! ブラジル・サンパウロ州在住のHIROMIです。ブラジルに住み早10年になりますが、今までで大変だなと思ったことの一つに、ブラジル人の名前を覚えることがあります。
ブラジル人は互いに名前で呼び合うことを大切にする国民なので、初めて会った人でもすぐに名前を覚え、呼び合います。
ブラジル人の名前はヨーロッパ人とも似ていますが、微妙に発音が異なるため、聞き取ることは簡単ではありません。
日本にも佐藤さんや鈴木さんが多いように、ブラジル人にも「定番の名前」なるものが存在します。ブラジルはカトリック教徒が多いことから、キリスト教に関係した名前が多いのが特徴です。
例えば男性だと、Miguel(ミゲル)、Gabriel(ガブリエル)、Davi(ダヴィ)。
女性だと、Maria(マリア)、Helena(エレナ)、Alice(アリーシ)が人気があります。Mariaは特に多く、ミドルネームを付けている人は、名前とミドルネームを合わせて呼ばれることも。
ミドルネームがない場合は、名前と苗字を合わせて呼ばれます。これだと名前を呼び間違えたりすることがないので、理に適ってますよね。
このように定番な名前であればすぐに覚えて呼ぶことはできますが、発音が難しい名前の場合は何度か確認してしまうことも。それでも覚えられない時は、セニョール、セニョーラなどと名に付ける敬称で呼び、誤魔化しています。
また、ブラジル人の名前はバリエーションこそ少ないものの、特有のルールが存在します。
ブラジル人の名前は、基本的に「名前+ミドルネーム+苗字」の順番で構成されています。ミドルネームがない人もいますが、「名前が長いと大変だから」というのが理由の一つとして挙げられています。
ブラジルでは苗字と名前の順番が日本と逆になるのは英語と同様ですが、ブラジルでは苗字が長い人が多いのが特徴。
なぜブラジル人の苗字が長くなるかと言うと、両親両方の苗字、さらにはおじいさんやおばあさんの苗字まで引き継ぐ文化があるからです。これはポルトガルの植民地だった影響だと云われています。
日本では男性の苗字に統一するのが一般的ですが、ブラジルでは足し算方式で苗字を引き継いでいきます。
引き継ぐといえば、苗字だけではなく名前も引き継ぎます。
男性の場合、父親や祖父と同じ名前を付けられることもあり、その場合はJr(ジュニオール)、Neto(ネト)と名前の後に付けられます。女性はないですが、稀に自分の名前を娘のミドルネームに付けている人もいます。
サッカー選手のネイマールも「Neymar da Silva Santos Júnior (ネイマール・ダ・シルバ・サントス・ジュニオール)」と、ジュニオールが付いていますね。
ユニフォームには 「NEYMAR JR」とネーム入れをしています。このようにブラジル選手はユニホームに名字ではなく、名前やニックネームを使っています。
これは名前が長いので、ブラジル人の子供たちは覚え易いようにファーストネームやニックネームで呼び合うようになり、個性を尊重するブラジル文化の中で、大人になってからもその風習が継続されているためなのです。
また、ブラジル人の名前を見ると、”de”、”do”、”da”などがよく見られます。これはいずれも英語の”of”に該当し「~家の〇〇」という意味。
例えば、サッカーの王様・ペレの本名 ”Edson Arantes do Nascimento(エドソン・アランテス・ド・ナシメント)”は、「ナシメント家のエドソン・アランテス」という意味になります。
ブラジル人の長〜い名前にはそれぞれ意味があるのですね。
ブラジル人のニックネームについての詳細は、日系ブラジル人の星ナターリアさんのブログから読んでみてください。
合わせてナターリアさんが世界ウーマンで受けたインタビューも読んでいただけたら嬉しいです!今回も最後まで読んでくれて、Muito Obrigada!!
Written by HIROMI(ブラジル)