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ドイツで出産してよかったと思った産前・産後の制度。産休・育休は?

2023年9月25日
Towami (ドイツ)

出産した病院のテラスからの眺め、高層ビル群「マインハッタン」が拝めます

無事に出産しました!

前回のコラムでは、ドイツ出産で私が一番驚いた出産ポージングについて書きました。今回は、ドイツの産前産後の制度についてご紹介したいと思います。

実は私は予定日の1ヶ月前に破水してしまい、そのまま入院することになりました。普通だったら陣痛が来るまで家にいても良いのですが、未熟児だったので強制的に入院になりました。

12時間経っても陣痛が来なくて人口の陣痛誘発剤を打ったため、陣痛があまりに痛くて、比較的すぐに麻酔を打ってもらうようお願いしました。

自然の陣痛誘発剤も選択肢にあったのですが、何かのオイルを棒で膣に突っ込むと説明されて、恐ろしくて陣痛誘発剤のタブレットを飲むことを選びました。

痛みを緩和するために笑気ガスも使ったのですが、まったく効果がなく、結局PDA(麻酔)をすることに。

でも、その日の午前に産院で登録して、その夜に破水してしまったので、事前に同意書を準備しておらず、その場で主人に数ページの書類を読んで質問事項を埋めてもらい、痛みに苦しみながらサインしました。

結果、アメリカ映画のように分娩台に横たわって出産することになり、色々と用意されていた面白いやり方は試すこともできず残念でしたが、なんとか無事に出産することができました。

 

ドイツの産休、育休について

ドイツの産後ですが、普通分娩の場合は2−3日、帝王切開の場合は4日ほど、病院に滞在してから退院するのが一般的なようです。

私は出産してから結局3泊して退院しましたが、前日から「もう退院したいって聞いたから、すべて書類を用意しておいたよ」と何度も言われ、「早く退院して」オーラを出され続けました(が居座りました)。

これは他のヨーロッパの国と似ていると思いますが、ドイツでは「Mutterschutz (ムッターシュッツ、母体保護)」と呼ばれる産休が、産後に8週間あります。

これは法律で決められており、絶対に働いてはならず、給料は100%支払われます。こちらは課税されません。

その後は「Elternzeit(エルタルンツァイト、両親の時間)」と呼ばれる育休の形で12ヶ月まで休みを取ることができます。この間は給料の70%、上限1800ユーロが毎月支払われます。

その後も3年間まで育休を延ばすことができます。2年目以降は給与の支払いはなしですが、今の仕事のポストが必ず守られます。

エルタルンツァイトは両親で分割して12ヶ月分を取ってもよく、両親同時に取ることもできます。

また、出産前の予定日から遡って6週間前以降はムッターシュッツで休みを取ることができますが、こちらは推奨されているものの、「働いてはいけない」義務ではないようです。

私の場合は結局予定日より1ヶ月も早く出産してしまったので、「未熟児出産手当て」のような形で通常より1ヶ月多く、産後のムッターシュッツをいただきました。

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