
皆さん、こんにちは。先月からコラムを書かせていただいております、アメリカ・南カリフォルニアオレンジカウンティ在住のキャリアコーチブレナー真由美です。
私は、海外転職を考えている皆様や海外で働いているけれども今のキャリアに満足していない、不安を抱えている方向けに伴走型のキャリアコーチングをしています。
前回は「海外転職のベストなタイミング」と題して、海外で転職をする際に各国労働市場が活発な時期、そうではない時期について書かせていただきました。
海外転職を考えている方は、まずは転職したい国の労働市場の状況を把握しておくことが大事であるとお伝えしました。
転職をしたい国の労働市場が活発になる時期を把握した上で、あなたの転職の時期はいつになるのかをよく考え、把握しておく必要があります。
ということで、今回は「あなたの海外転職のタイミング」について書かせていただきます。
まず、現職を退職するには、正社員としてお仕事をされているのであれば、一般的に1,2カ月の通知が必要になります。一般的には1カ月が多いですが、会社や役職によっても変わってくる場合もあります。
マネジャー以上など責任のある仕事を任せられているポジションだと、2か月やそれ以上になる場合もあります。
今の会社に入った時に締結をしている労働契約書を見直し、それとなく人事部に聞いておくとよいでしょう。

次に、「就労ビザを取るには何カ月みておいた方がよいのか?」です。
どこの国でも海外で仕事をするには、就労できるビザを取得する必要があります。海外転職で一番多いのが「就労ビザ」を取得して仕事をすることです。
就労ビザの取得には、さまざまな状況を調べておく必要があります。国、雇用する会社の手続きのスピードなどです。
今のところ比較的就労ビザが取りやすいと言われているシンガポール以外の東南アジア圏などは、1、2か月でビザが取れる可能性が高いです。
また、ビザに時間がかかると言われている国々、例えば欧米圏の国々などは半年以上かかることもあります。
ビザを待っている間は就業が開始できないので、できれば事前に転職したい国のビザ専門家へ相談をしておくことをお勧めします。
その時に、その国で就労ビザを取るために必要な書類等を十分に把握をしておきましょう。
国によって多少の違いはあるものの、一般的には最終学歴の卒業証明書は必要ですが、取得に時間がかかる場合もあります。特に日本の学校に英語で発行をお願いする場合、思ったより時間がかかることもあります。

次に現職から推薦状をもらうことについてですが、日本はあまり推薦状という概念がないため、その場合には退職や在籍証明書でも大丈夫です。
ただ、国によってまちまちですので、ここはビザの専門家に問い合わせるのがベストです。
こちらの取得にも時間がかかることもありますし、特に英語となると、外資系やグローバルに展開している会社ではないとすぐには出ないかもしれません。
国によっては、犯罪証明書などの提出を求められると、それにもまた時間がかかります。
「今まで長期滞在をした国すべて」と言われることが多く、昔留学をしていた、ワーホリに行っていた、駐在をしていたなどのご経験がある方は、その取得に困っている方も結構いらっしゃいます。
また、海外で転職先が決まった場合には、採用通知書を締結する前に、その会社の人事や総務部のスタッフとビザについてきちんと話をし、あなた自身もビザについてよく理解をした上で、ビザ申請へ進んでください。
中には、口頭では問題ないようなことを言われたものの、いざビザ申請になると手続きの煩雑さなどから、外国人採用をしたことがない会社で「ビザ申請はしない」と拒否をされたケースもあります。
このような場合、日本の会社を辞めて、引っ越し手続きなどまでしてしまったにもかかわらず、結局残念な目に会ってしまった方もいらっしゃいます。

最後に、海外へ引っ越しをするにあたり、現在の住居との契約や日本を出る時の手続きや特に歯医者にかかるなど長期的な治療が必要な場合もあるかもしれません。
日本の保険制度はとても恵まれています。海外は特に医療費は高く、自分で負担をしなければならないことも多くあります。日本から出る時の手続き等もしっかりと把握をしておく必要があります。
さて、話は変わって、11月に入り、私の住むアメリカは11月第3木曜日から週末までサンクスギビング(感謝祭)で会社も学校も5日間お休みになります。
その日は朝から七面鳥を焼き、だらだらと家族や友人とゆっくりとした時を過ごします。
朝からテレビではアメリカの一大スポーツであるアメフトの試合が流れ、その間のCMがガンガン流れるのですが、そのCM料は30秒で数億ドルだそうです。
アメリカに来て思ったのは、普段忙しいビジネスパーソンも「休む時は休む」「家族との時間を大切にする」「楽しい時は思いっきり楽しむ」ということ。
アメリカはこの時期、ありとあらゆるところで”Thank you”の文字が見られます。これを機会に、自分が今健康で美味しいものを食べられることに感謝です。

Written by ブレナー真由美(アメリカ)