Photo by Kalboz
こんにちは! 野田リエです。皆さんは、彫刻家でありインテリア・デザイナーのイサム・ノグチ(野口勇)をご存知でしょうか?
「ノグチ・テーブル」と称されているコーヒーテーブルの生みの親として記憶していらっしゃる方が多いかもしれません。
恥ずかしながら、わたしは南カリフォルニアに引っ越すまで彼の存在を知らなかったのですが、数年前にグーグルマップを検索していた際に「ノグチ・ガーデン」という場所が目に留まりました。
興味を惹かれ訪れてみたところ、なんとも言えぬ居心地の良い不思議な空間で、以来お気に入りのスポットになりました。
そのノグチ・ガーデンが今年40周年を迎えたというニュースをたまたま見かけ、またじっくりと彼の作り上げた空間に触れたくなって行ってきました。
今回はディズニーランドとビーチだけではない、南カリフォルニアの魅力をお伝えしたいと思います。
Photo by Kalboz
このノグチ・ガーデンは、ロサンゼルス空港から車で1時間半ほど南下したオレンジカウンティという地域にあります。彫刻の庭として無料で解放されており、7つのオブジェが庭に点在。
それぞれのオブジェは、カリフォルニアの特徴である地形だったり、特産物を象徴したりしていて、庭全体で「カリフォルニア・シナリオ」というひとつの作品になっています。
1枚目写真奥に見えるマウンドは、カリフォルニアでよく見られる砂漠地帯。右の三角とそれから続く園内の水の流れは、州を巡る川を表しています。
個人的な解釈ですが、わたしは北カリフォルニアに流れる640キロを越える州最長のサクラメント川をモチーフのしているような気がします。
ミニマリズム的なすっきりと洗練されたデザインに魅力を感じますが、皆さんはどうでしょうか?
この庭は立地も面白くて、美術館などが集まる地域にあるものの目立つ看板が出ているわけでもなく、ビルの中庭にひっそりと佇んでいます。
この庭が完成した80年代にはこんな環境ではなかったはずですが、見回すと下の写真のようなオフィスビルにぐるっと囲まれていて、それがまた「味」になっていると思うんですよね。
オフィスエリアにいながら、カリフォルニアをぐるりと一望できる不思議な空間です。
Photo by Kalboz
今回の訪問で俄然、作者のイサム・ノグチへの興味が湧いて調べてみたところ、日本にもアメリカにも彼の美術館がありました。
・香川県高松市:イサム・ノグチ庭園美術館(入館予約制)
・北海道札幌市:モエレ沼公園
・大阪府吹田市:万博記念公園(オブジェ「月の世界の謎」)
・ニューヨーク:The Noguchi Musemum
彼は世界的なアーティストで、映画化などされている有名なメキシコのアーティスト、フリーダ・カーロと不倫関係にもあったとか。突出した才能を持った人たちって、人生も劇的ですよね。
南カリフォルニアにお越しの際は、ビーチからしばし離れて隠れ名所(?)であるノグチ・ガーデン、是非訪れてみてください。
以前訪れた時は人気がまったくなく、自由に歩いて写真を撮ることができたのですが、最近は写真撮影スポットとして人気が出ているらしく、SNSに投稿するのかダンス動画を撮影しているグループや、記念写真を撮影中の家族とそのフォトグラファーが何組もいました。
ゆっくり回るには、写真撮影に向かない真っ昼間とかに行くのが良いのかも。
わたしはキャリア・就職面接に関する相談も承っていますので、ご興味ある方はウェブサイトからお気軽にご連絡ください。次回もお楽しみに!
※1〜3枚目の写真提供:Kalboz
Written by 野田リエ(アメリカ)