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ベトナムから日本に本帰国。私の経験談とこれから海外を目指す人たちへ

2024年3月25日
平良弥生 (ベトナム)

冬の東京駅。帰国した日、気温が8度しかなくて寒くて仕方なかったです

日本に本帰国しました!

2024年2月9日、私は1月末で勤めていた会社を退職し、ベトナムから日本に戻ってきました!

今回の帰国は一時帰国ではなく、本帰国、つまり完全に本国へ引き上げました。

2019年の11月に日本から完全に居を移してから、約4年3ヶ月間のベトナム生活でした。

4年3ヶ月間の間には楽しかった出来事もあれば、コロナ発生という誰も予想だにしなかった不可抗力的なこともありました。

また、文化の違いなどから苦しく大変な思いをしたことまで、とにかく色々な出来事がありました。

今月のコラムでは、私の4年3ヶ月間のベトナム暮らし、実際に会社員として現地で働き、感じたことを書いてみようと思います。

 

文化や習慣の違いがとにかく大変だった

バイクタクシーの後部座席から。ベトナムでバイクは2人(以上)乗りが当たり前

現在、絶賛経済成長中のベトナム。日本で言い表すと、1970~80年代頃に相当すると思います。

実際にベトナムで暮らし、働いてみて感じたことは、日本の「昭和」です。

ベトナムは儒教の影響を大きく受けているので、年功序列色が強く、上司や年上の人からの指示は絶対。

全社員参加必須の社員旅行があったり、社内外の人たちととにかくお酒を浴びるように飲む飲み会が多々開催されたりと、今の日本では徐々になくなりつつある文化が、ベトナムではまだまだ健在でした。

また、ベトナム人同士、内輪で物事を進めたがる傾向もありました。

そこには賄賂などが絡んでいることもあり、外国人がそう簡単にその輪の中に入っていけるようなものではありませんでした。東南アジアあるあるですが、一般人でも賄賂のやり取りはごく普通にあります。

そして、とにかく一番困ったのが、ベトナム人達のプライドの高さ。

ベトナム人は自分の落ち度や至らない点をなかなか認めたがりません。仕事のミスなど明らかに非がある場合でも、謝ってくれないことが多々ありました。

会社以外の実生活でも、ベトナムは社会主義国で公安(警察)の力が圧倒的に強く、彼らには下手に逆らわない方がよいと知ったり、コロナ禍では絶対に家の外に出てはいけないという極端なゼロコロナ政策を経験したりなど、国の在り方の違いを強く思い知らされました。

 

今後海外に住んでみたい、働いてみたいと思う方たちへ

ホーチミン市の歩行者天国、グエンフエ通り。旧正月前なので飾りが

なにかと苦労の多い海外生活ですが、私は今回ベトナム(海外)に出たことを、「辞めておけばよかった」とは思っていません。

もし読者の皆様の中で一度海外に出てみようという気持ちがあるのなら、短期間でもいいので出てみた方がいいと私は思います。

「多少時間に遅れることは遅刻とは見なされないのだな」とか、「女性の管理職のほうが男性よりも多いのだな」など、日本とは違う部分を目の当たりにすることで、自分の視野も拡がります。

一方で、今まで不満を抱えていた日本という国に対しても、外から覗いてみれば、「自分が何とこれまでいい国に住んでいたのだろう」ということを皮肉にも思い知らされたりもします。

日本の安全さ、清潔さ、マナーの良さなど、これらが日本ほどに整っている国を他に私は見たことがありません。

一度外に出て日本がいいと思えばまた戻ればいいのだし、海外でそのまま住み続けたいと思うなら、住み続ければいいのです。

海外に住もうとなるとビザが必要で、そのビザも取得条件が決まっているので、申請すればすぐに取れるものでもありません。

行きたいと思っていたのに条件が変わってしまって取得が難しくなったということは、当たり前にいつでも起こり得ます。

ですからチャンスを逃さないためにも、ぜひすぐにでも何らかのアクションを起こしてほしいと思います。

さて、私はもうベトナムには住んでいないので、今回のコラムをもちましてベトナムのコラムニストを終了させていただきます。

振り返ると、3年以上に渡って毎月ベトナムについてのコラムを書き続けていました。最近注目されつつありますが、まだまだ情報の少ないベトナムについて知るきっかけとなっていましたら嬉しいです。

今後ベトナムのコラムは、大野由佳さんが担当します。また私とは違った視点からのコラムをぜひお楽しみください。

Written by 平良弥生(ベトナム)

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