私事で恐縮ですが、来年50歳を迎えます。40代最後の一年を迎え、折り返し人生をどう過ごすか、真剣に考える今日この頃。
これまで妥協の人生、他人優先の人生を生きてきたこともあり、人生の後半は「後悔しない、心が満たされるもの」にしていきたいと決めました。
そんな決意をしてまもなく、YouTubeで英語学習のトピックをリサーチ中、あるサムネイルが目に飛び込んできました。
私の注意を引いたのは、一冊の本のタイトル「50歳から花開く人、50歳で止まる人」。
すでに読んだことがある人、「あっ、その本知っている!」という方もいるのではないでしょうか?
もともとのリサーチをそっちのけで、さっそくクリック!本の要約動画から好奇心が湧き、その勢いでオーディオブックをすぐに購入しました。
大きく分けて5章あるこの一冊には、あふれるほどの刺激や気づきがぎっしり詰まっていました。
・50歳からは「自分優先」で生きていく
・50歳から上っていく人、下ってしまう人
・「あなたに頼みたい」と言われる人
・50歳から花開く人の、いい人間関係と暮らし
・50歳から花開く人、50歳で止まる人の習慣
一回聞いただけでは聞き逃した箇所もあり、むさぼるように2回、3回とリピートして聞きました。
私の脳は、滴るくらい水を満々に吸収したスポンジ状態。
今まで当たり前だった観点に亀裂が入り、新しい角度から物事を考えられるようになれたのが一番の収穫です。
特に心に刺さったのは、「いまさらそんな仕事はできない!と思っていますか?」というポイントです。
20年間主婦を続けてきた私が仕事を始めるにあたり、ずっと抱えていた葛藤はまさにそれでした。
「この歳で最低賃金の仕事はできない」「学歴に見合った報酬の仕事でないと意味がない」というようなこだわりがずっとありました。興味があっても、報酬が低いと考慮外。
なんの役にも立たないプライドが邪魔をしていたのです。
「仕事の本当の報酬とは、次の仕事を得ることです」という著者の言葉は、報酬を金銭という観点からでしか捉えていなかった私にとって、ハッとさせられる考え方でした。
報酬に関係なく、興味があること、生きがいを感じることをしていると、それが次の何かにつながるという可能性。
「わらしべ長者戦略」と著者は呼んでいますが、目標達成までワンステップではなく、数段階に分けて進む方法もあるということです。
「もう人生の半分がすぎてしまった」「残り時間が限られている」という焦りから、最短で最速の方法を盲目的に探し求めていたことが見えてきました。「急がば回れ」ということわざをすっかり忘れていたのです。
この一冊の本に出会えたことで、すべてを一時停止して、振り出しに戻る必要がありました。
50歳から花開く人生を目標とするなら、最初にとるべきステップは「自分を理解すること」にあります。自分のことがよく分からないまま、がむしゃらに前進しようとしても、結局その場でもがき続けるだけ。
今まで漠然と感じていたことやゆっくり考えてみたこともなかった自分のことをしっかり考えてみることがとても重要であると分かりました。
自分は何が好きで、何が苦手で、喜怒哀楽を感じるのはどんなときか。なぜそう感じるのか。心地良いと感じるのはどんな環境か、心が休めるときはどんな時か。どんな生活スタイルを好んでいるか。
どんなことを仕事にしたいかの前に、自分という人間をもっとよく知ることが先です。
「ないないマインド」ではなく、今あるものを大事にし、活用して、焦らずに充実した毎日にするとコミットすることが幸せな人生の本質であるという結論に至りました。
自分のことを理解しながら、「先が見えない不安」ではなく「先が見えない楽しさ」を満喫できる楽観的なマインドで挑戦し続ける人生2.0を創りたいと切に思います。この先、新たな気づきや視点を持つことでまた異なる観点が生まれるかもしれませんが、それも成長の糧として、何歳になっても学び続ける自分でいたいです。
「50歳から花開く人、50歳で止まる人」をまだお読みになっていないのでしたら、ぜひご一読をおススメします。
Written by 林いくえ(カナダ)