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皆さんは、「サンタクロース」ならぬ「シンタクラース」をご存知ですか?私はオランダに来て初めて知りました。
最初は「サンタクロース」のオランダ語が「シンタクラース」かと思っていたのですが、そうではありません。「サンタクロース」と「シンタクラース」は別人なのです。どちらも白ひげに赤い衣装を着ていますが、少し違います。
サンタクロースのクリスマスは12月25日ですよね。それに対して、シンタクラースの日は12月6日。オランダの街は11月中旬頃から12月上旬頃までシンタクラースムードで盛り上がっていました。
学校イベントなどでなんとなく参加はしていたのですが、シンタクラースについてはまだまだ分からないことが多いので改めて調べてみました。
シンタクラース(Sinterklaas)は、別名シント・ニコラース(Sint-Nicolaas)とも言います。
Wikiペディアによると、ミラのニコラオスに基づく伝説的、歴史的および民間伝承に起源をもつ神話的存在だそうです。まだよく分かりませんよね(汗)
ざっくりまとめると、聖ニコラスさんはローマ帝国のミラという街で大主教をつとめた伝説の人物なのだそうです。
その聖伝には弱い者を助けた話や、信仰の弱い者を教えて真理を守らせた話が数多く残っていて、特に弱者を助ける際には、いつも他人に知られないように行っていたそうです。さすが聖人、素晴らしい!
その聖ニコラスさんを称えてお祝いをするのがシンタクラースの日。オランダだけでなく、ベルギー・フランス・ルクセンブルクなどでも祝われているそうです。
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毎年11月中旬頃(11月11日の後の最初の土曜日)、シンタクラースは蒸気船でオランダの海沿いの町に到着します。はるばるスペインからやってくるのです。(ということになっています)
上陸する場所は毎年変わり、事前に告知されます。2018年はザーンダムZaandamでした。
上陸する街では盛大な歓迎イベントが開催され、たくさんの人が集まります。テレビで全国中継もされ、国を挙げての一大イベントです。
シンタクラースはオランダに上陸したら「アメリゴ」という名前の白馬に乗って、12月6日のシンタクラースの日まで各地の学校、病院、ショッピングセンターなどを練り歩きます。
現地校ばかりでなく、もちろんインタナショナルスクールにもやってきますし、商店街に立っていて一緒に写真を撮ってくれることもあります。
うちの子は地元のサッカークラブに所属しているのですが、そこでも毎年イベントが開催され、小学校低学年くらいまでの子どもが喜んで参加しています。アイススケート場にもやってきました。
こんなにどこでも遭遇してしまったら有り難みもないし、子どももさすがに気付くのではと思うのですが、大丈夫なようです。子供たちに大人気のシンタクロースです。
シンタクラースにはお供の人々がいます。彼らを初めて見た時の衝撃といったら!次回に続きます。
Written by 藤村ローズ(オランダ)