4月27日は、オランダのキングスデーです。
ウィレム=アレクサンダー国王の誕生日を「国王の日」として祝います。国王の誕生日が日曜日になったときは、日にちをずらして行うことになります。
多くの人たちがオランダ王家の象徴とされるオレンジ色の服を着るので、この日は街中がオレンジ色に染まります。
また、この日は自由に物を売っていいことになっているので、あちこちで市民がフリーマーケットを開き、たくさんの人で賑わいます。
キングスデーは、大人にとっても一日中パーティー気分で盛り上がれる素晴らしい日なのです。
そして、子どもたちにとっては、リアルお買い物ごっこのような日でもあります。
いらなくなったおもちゃや本、スポーツ用品などを売って、店主経験をしたり、小さな子供にとってははじめてのお買い物の場となったりもします。
小さな子ども同士が店主とお客さんになって、値段を聞いたり、商品の受け渡しをしたりする様子を見ていると、とても愛らしくて笑みがこぼれてしまいます。
商人の魂が息づくオランダで、子どもたちはこのようにビジネスのセンスを磨いているといっても過言ではないでしょう。
でも、実はこのリアルお買い物ごっこの裏側には、親たちの努力があります。
フリーマーケットを出店したがるのはだいたい小学生くらいまでの子どもたち。ですが、彼らは友達を見つけては遊びに行ってしまうので、結局は店番をするはめになってしまうからです。
いらなくなったものを有効活用もらえるのは嬉しいことですが、そこに費やすエネルギーはなかなかのものです。まあ、ワイン片手に店番していてもいいのが救いです。
ほろよい気分で周りを見渡すとそんな親ばかりで、お互い苦笑いでした。それでも、子供が言い出さなければきっとやらないので、この機会に感謝です。
それでもおめでた気分で、ハッピーな気持ちのまま一日が過ぎていきます。
ちなみにKing’s Dayはオランダ語で「Koningsdag」と書きます。読み方は「コウニングスダフ」に近い感じ。
オランダ語では「g」の発音が日本人泣かせなんです。喉から息を絡ませながら出す感じでしょうか?痰がらみのおじさんのような音と表現する日本人もいますが、うまく発音できないと喉が痛くなります。
筆者はオランダ在住3年目になりますが、いまだにこの音はうまく発音できません(涙)
それでも、とても大好きなキングスデー。国を挙げての大イベントを今年も楽しんできたいと思います!
アムステルダムなどの都市中心部では、まさに街中がパーティー状態です。
観光施設やショップは一部を除き休業となるので、ご旅行の計画にはご注意くださいね。
Written by 藤村ローズ(オランダ)