2021年7月19日からロックダウンの規制緩和がされ、観光客も少しずつ戻り始め、ロンドンの街は少しずつ元気を取り戻してきています。
先日、「Hidden London Tour (隠されたロンドンのツアー)」というウォーキングツアーに参加した話を書きました。
Hidden London Tourへの参加をきっかけに、実はまだ一度も中に入ったことがなかったロンドン交通博物館にも寄ってみました。
18ポンド(約2700円)の入館料のこの博物館ですが、ウォーキングツアーに参加すると、博物館のチケットや館内で売られている土産物は1ヶ月間20%オフになるのです。これは行くしかない!
レセプションから館内に入ると、エレベーターに案内されました。普通なら、1階とか2階とか書いてあるエレベーターの階数表示は「2021」という数字からはじまり、「1800」でチーンと止まりました。
そうです、扉が開くとそこは、1800年の世界。
イギリスでは1804年に、世界初の蒸気機関車が既に製作されていました。その頃の馬車や街の様子から展示はスタートします。
みなさんにお馴染みの二階建ての赤いロンドンバスの前身は、なんと辻馬車だったそうです。
1860年代に既に開業していた地下鉄の歴史も興味深いです。最初は蒸気機関車が地下に入っていたので煤だらけになるし、たまに火事も起こっていたとか。地下鉄に乗るのも命がけの時代だったんですね!
床に映し出されている歴代の地下鉄ポスターと各種お土産
地下鉄を中心に郊外へ発展してきたロンドン。
ロンドン地下鉄の構内に掲示されていたと思われるポスターのラインナップを見ていると、ロンドンの中心部から街がどんどん拡大して行った様子がよく分かります。
今ではロンドンの一般的な住宅地のような場所も、ポスターでは「郊外へ出かけませんか?」「自然の中へ出かけませんか?」として描かれているのが面白いです。
そしてポスターのデザインがどれも秀逸!思わず自宅のリビングに飾りたくなります。
ミュージアム内に展示されているレトロなポスターたちは、1枚£10(約1500円)でミュージアムショップで購入することができます。
ロンドン交通博物館のミュージアムショップはかわいいものがいっぱいなんです。なぜこんなに地下鉄のロゴをかわいいと感じるのでしょうか?思わず手に取ってしまいたくなるようなものばかりなんです。
一味違うロンドン土産として、喜ばれること間違いなし!!ミュージアムの中に入らなくても、ミュージアムショップだけの利用も可能で、カフェも併設されています。
コロナ渦ならではのお土産、地下鉄路線図のマスクは£8(約1200円)、地下鉄の椅子の柄マスクは3個入りで£20(約3000円)、ロンドン地下鉄のステッカー£2(約300円)、ボールペン£2(約300円)、Tシャツ£18(約2700円)。
当時の駅員さんの衣装を着た係員さん
ロンドン交通博物館には、実は分館があります。西ロンドンのアクトンタウン駅からほど近い場所にある大きな車庫です。街中の博物館本館には入りきらないコレクションの多くが、こちらに保管されています。
普段は一般公開されていないのですが、年に数回、連休や学校のホリデーに合わせてイベントが開催され、中を見ることができます。
調べてみると、なんとちょうどタイミングよく一般公開イベントが開催されていました。これは行くしかないでしょ!
こちらの施設の名称はMuseum Depot。子ども向けイベントのようにも思えるのですが、大人でも電車好きにはたまりません。
1900年頃の地下鉄の車体や、戦前にロンドンの街を走っていたバスが並んでいます。駅名の看板や駅の備品など、歴史的にも価値がありそうなものが、ところ狭しと並んでいてすごい迫力です!
当時の駅員さんの衣装を着た係員さんが、1930年代のバスの説明をしてくれました。
ミュージアムの前には線路がたくさん見渡せる場所があり、電車好きのお子さんにはたまらないと思います。
イベント時にはミュージアムの外にミニSLも走っており、カフェやミュージアムショップもあり、半日いてもゆっくり過ごせるのではないかと思います。大人も子どもも楽しめて最高でした!
ロックダウン後、街に元気が戻りつつあるロンドン。
このように外で遊べるイベントやエキシビションが復活し、皆が集っているのを見かけるようになりました。長い間、引きこもっていたからこその有り難みも感じています。
【ロンドン交通博物館(London Transport Museum)】
住所:Covent Garden Piazza, London WC2E 7BB
WEB:https://www.ltmuseum.co.uk/
【Museum Depot】
住所:2 Museum Way, 118-120 Gunnersbury Ln, Acton, London W3 9BQ
WEB:https://www.ltmuseum.co.uk/visit/museum-depot
Written by 伊藤結子(イギリス)