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久々の日本の労働市場で気づいたアレコレ、「ブランクはやっぱり意味がある」

2022年1月7日
岩井真理 (日本)

将来性や可能性が広がる業種・職種の選び方

ズバリ、IT関連、介護も含めた医療関連に注目が集まっています。これらの業種は求人も比較的あります。

だからといって、誰も彼もが、ITならエンジニア、医療だから医者や看護師をいきなり目指そう、と言ってるわけではないです。そもそも興味や適性もなければやっていけません。

「どんな資格を取れば、就職に有利ですか?」という質問をよく受けますが、有利だからと言って、自分に合わない仕事に就くのは本末転倒です。

注目の業界を知っておくことで、自分とはあまり関わりがないと思っていた業界も、見方が変わるということを言いたいのです。

例えば、あなたがこれまで経理の経験があって転職を考える時、職種は経理でも、業種として伸びているITや医療関連を選択する事で、同じ経理のお仕事をするにも将来性や可能性が広がるということです。

ちなみに、IT業界ってプログラマーとかシステムエンジニアとか、いわゆる理系の人しかいないのかと思っていましたが、最近はそうでもないです。文系からITという人も増えていますし、逆にいうとどんな業界にせよ、IT抜きでは仕事にならなくなって来ています。

コロナでますます、医療系も熱いです。超高齢化社会の日本では、介護業界が活発なのは言うまでもありませんが、加えて心身のケアの方面も注目です。

私のようなキャリアコンサルタントも、単にキャリアの知識だけではなく、心理学や身体と心の繋がりについての知識を深める必要性も強く感じています。

 

ブランクの本当の意味とは?

パートナーの海外転勤などに帯同する人達の間では「働かない時間」は大きなブランクになるのではないかと、不安の声を漏らす人が少なくありません。

日本へ帰国した後の転職に不利になるかと、焦る気持ちでいっぱいになり、折角の海外生活を十分に楽しめていない人も、少なからず見ました。でも、そんな方達に自信を持って言いたい。

「心配するより、今できることを精一杯やって、その経験こそ意味がある」と。

常々私は、「働かない時間」はブランクではなくブレイクと考えて有意義に使おう、と言い続けてきました。

働いていた時とは違う時間が流れているのだから、その中で今できることにしっかり向かい合うことが大切だと、ある意味自分に言い聞かせながら3年間過ごしました。

そして今、やっぱり「その考えは間違ってなかった!」と、自信を持って言えます。

確かに報酬を得る仕事はしていませんので、他者評価は受けませんでした。だからこそ、自己評価は厳しかったように思います。その間、ボランティアを中心に、今までできなかったことをたくさんしました。

「働かない時間」を選択したからこそ、たくさん考えて、気づいたこともたくさんあります。日本で仕事していた頃は、自分に向き合ったり、考える時間すら取れてなかったことも気づきました。

帰国後の就職活動では、自信を持って「働かなかった時間」に自分がしていた活動を語りました。報酬を得なくても、こんな気持ちで取り組んでいたとか、そこで身につけたスキルや経験を、仕事の業績同様語り、認めてもらうことができました。

そうです、そのブランクを不利にするのも有利にするのも、結局は自分次第です。しなかった、できなかった事情ではなく、その環境下でできたこと、したことを語ることができれば、ちゃんとキャリアの話です。

そして、それを聴いてくれる企業や担当者も少しずつ増えてきていて、日本の労働市場はそんなに悪くないなと感じました。

「寄らば大樹の陰」という時代は終わりました。

キャリア形成には、働く人自身の自立・自律がより望まれているということを、3年ぶりの日本で強く感じ、そのお手伝いできる仕事に就いたことにわくわくします。

人生100年時代。猛烈に働くより、自分らしく働き、長く生きていかなくてはいけないことも事実です。

そこで、今月は以下の様なイベントをやろうと準備しています。ご都合が合えば、ぜひご参加ください。

皆さんが豊かに自分らしく生きられますように。

(公財)日本女性学習財団キャリア支援デザイナー企画協働事業
「ミドルだと思っていたら、気づけばシニアまっしぐら 〜豊かに自分らしく生きるための対談&ワークショップ〜」

Written by 岩井真理(日本)

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