前回「オランダ市民化試験(Inburgeringsexamen)に合格!私のオランダ語勉強法」というコラムを書きましたが、今回はその続きで、全科目一発合格した私が振り返ってみて、私なりに見つけた攻略法を書いてみたいと思います。
前回も書きましたが、試験は「ライティング」「スピーキング」「リスニング」「リーディング」「オランダ社会の知識」の5科目で費用は1科目50ユーロ、すべてコンピューターテストです。
2021年までは「オランダの労働市場へのオリエンテーション」という科目もあったのですが、2022年からなくなったようです。
難易度に関しては、この5科目で少しばらつきがあるように感じました。「易しめ→難しめ」の順に並べると、私の実感では以下のような感じでした。
「リーディング」→「リスニング」→「ライティング」→「スピーキング」→「オランダ社会の知識」
どの科目から受けるのがおすすめかと言うと、以下の3パターンになります。
①受けられる科目から受ける
②得意科目から受ける
③全科目を1日で受ける
それぞれの方法の長所と短所について、説明していきます。
私は「まずは受けてみたい」「できるだけ早く終わらせたい」という気持ちが強かったので、①のパターンでした。
inburgeren.nlへ行って、DigiDでログインし、科目と受験場所を選ぶと、科目によってすぐ受験できるもの、しばらく先まで空いていないものがあるかと思います。
私の場合、すぐに受けられたのは「スピーキング」と「リーディング」で、3週間くらい空けて申し込みました。そして、2科目の合格通知を受け取ってから、他の科目も予約が取れた順に少しずつ間を空けて受験していきました。
このやり方の良い点は、時間をかけず、無理なく全科目合格まで持って行けること。
コンスタントに勉強は続けていましたが、最後の1,2週間の伸びは凄まじかったです。というか、2週間までは仕事を優先していて、本気モードにはなっていませんでした。
そして最後の1週間「試験に集中します」宣言をし、空いている時間はとにかく過去問を解きました。
もし得意科目が数ヶ月待ちになっていると、残り科目も減っていきませんし、その間にモチベーションも下がってしまうのではないでしょうか。
なので、試験日が決まったら短期決戦できるこの方法は私にとっては良かったです。もし不合格だった場合はすぐにでも再チャレンジができますし、「再試験費用を払いたくない」というのもモチベーションアップにつながりました。
次に「②得意科目から受ける」は慎重派さんにおすすめです。別に急いでいないし、確実に合格していきたいという人にこのパターンが多いです。
テスト慣れしている日本人ですと、やはり「リーディング」が得意な人が多く、実際最高スコアで合格する人も少なくないので、比較的受けやすい科目だと思います。
その後はそれぞれの得意科目にもよりますが、時間をかけてでも確実に合格科目を増やしていくには良い方法だと思います。
Inburgeringexamenは割と過去問からの出題もあり、6割取れれば合格なので、難易度としては易しいですが、5科目の中でちょっと癖があると感じたのは「オランダ社会の知識」です。
試験はほぼリスニングで、40問の質問を聞いて選択肢から選ぶというものですが、問題はちゃんと聞き取れても答えを選ぶのに迷うことがありました。実際この科目は不合格率が最も高い科目だそうです。
オランダの地理から歴史、社会、文化、政治など移民にとって必要なことを学べる科目で、内容はとても興味深いのですが、範囲が広く、あまり興味がなくてうろ覚えの箇所の出題が多いと、ぐっと難易度が上がります。
私は生活に直結するものは得意でしたが、歴史は流れを押さえていた程度だったので、結構細かい問題が出て、「あれ?どうだったっけ?」となりました。実際スコアも10点満点の7と低めでした。
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