LGBTQ+の友達が多くいる私にとって、この6月のプライド月間はLGBTQ+のサポーターとしてとても大事な月でした。
LGBTQ+とは、 L:レズビアン、G:ゲイ、B:バイセクシュアル、T:トランスジェンダーという4つの用語の頭文字を並べたもの。
Qには、クエスチョニングやクィア含まれ、「+」には、既存のカテゴライズされない様々な性のありようが含まれるという意味が込められています。
前前回コラムで取り上げた憲法記念日同様、国全体でサポートしていて、街中がレインボーカラーに染まりました!
レインボーフラッグが掲げられていたり、レインボーグッズが売られていたりとノルウェーのジェンダー、セクシュアルマイノリティへの理解や認知が進んでいるなと感じました。
ほとんどのノルウェー人は LGBTIQ+の人々に対してリベラルな態度をとっており、ノルウェーは同性愛者に対する反差別法を制定した最初の国の 1 つです。
実際にノルウェーは、2022年のILGA-Europeランキングでヨーロッパ49ヵ国中4番目にランクインしています。このランキングは、
各国の法律や政策がLGBTQ+の人々の生活に与える影響に基づいており、世界で比べてもノルウェーがLGBTQ+フレンドリーということが分かります。
1年を通してノルウェーのあらゆる地域でPRIDEフェスティバルが開催されますが、オスロは毎年6月下旬から7月にかけてPRIDEウィークがあり、今年も大きなイベントスペースが設けられていました。
私はノルウェーの春夏が初めての経験だったためこの時期をすごく楽しみにしていました!
会場の入場料は無料です!私も友達と行き、荷物チェックを通り抜け、会場内で野外コンサートを聴きながら、青空の下で食べ物やお酒をを楽しみました。また、協賛団体やカフェだけでなく、警察やクリニックのブースもありました。
子供から大人まで楽しめるゲームやフォトブースがありとても盛り上がっていましたよ!その一つにビーズでブレスレットを作れるブースがあり、私たちもレインボーカラーのブレスレットを作りました!
ちなみに、今年は日本でも東京レインボープライドが開催されたそうです。
しかしながら、日本ではまだ同性婚が認められていない現状があります。恋愛対象が同性という理由だけで結婚が認められてないのは少し疑問に思う点です。
NPO法人EMA日本によると、2022年7月時点で、同性婚および登録パートナーシップなど同性カップルの権利を保障する制度を持つ国・地域は世界中の約20%の国・地域に及んでいます。
ノルウェーは2009年に世界で6番目に同性婚が認められています。日本含め、アジアでは遅れている印象を持ちました。
私の友達がプライドパーティーの企画、主催をしてくれて、朝からお庭でみんなで机を囲み、豪華なブレックファーストを食べました。お腹いっぱいになった後は、チームに分かれて野外ゲームをして盛り上がりました!
30人ほど集まり、初めて会う人も多かったですが、みんなとっても優しくてフレンドリーで始終笑って楽しかったです!
みんなにとってこの日は憲法記念日と同じくらい大事な日と言っていて、私にとっても大事な日になりました。
PRIDE月間のメインイベントはPRIDEパレードですが、今年は前日に射殺事件があり2人の尊い命が奪われました。私も行ったことがあるバー(写真1枚目)での出来事だったのでゾッとしました。そのため急遽全てのイベントが中止となり、私たちもどうするか迷いましたが、このような事件があったからこそ立ち上がろうと一致団結。
みんなでレインボーカラーのパラシュートを持って30分程ほど大通りを行進しました。
勇敢な行動を見た多くの人が拍手や掛け声をして下さり、とても胸が熱くなりました。
PRIDE月間が終わった今もあらゆるところでレインボーフラッグを目にします。
私の仲の良い友達の半分以上はLGBTQ+です。日本人である私もノルウェーではマイノリティです。小さな差別を受けることが0ではないけれど、このPRIDE月間を通して「みんな違ってみんないい」ということ、そしてノルウェーはとても住みやすく誰にでも平等な国だなと改めて感じました。友達無くしては私のノルウェー生活は充実できていないですし、感謝しきれません。
世界でもっとジェンダーマイノリティの理解が深まり誰もが住みやすい社会になりますように!
Written by 藤本京花(ノルウェー)