2022年の秋頃に以前から興味のあった内容のセミナーに参加をしてから、駐妻さんと知り合う機会がすごく増えた時期があります。
「駐妻さん」と表現することを嫌がる方が多いのも承知ですが、ここでは敢えてこう表現させてください。
参加者のほとんどが駐妻さんというセミナーで、未婚で現地採用で働く身の私からするとかなりアウェイな状況の中、彼女たちと話さないわけにもいかず、私は必要以上に緊張しながら話し始めた記憶があります(笑)。
避けているわけではないのですが、普段知り合う機会がそもそもなく、いつも遠くから見ているだけだった駐妻さん。
このセミナーがきっかけで、「普通に話して大丈夫なんだ」「違う世界の人たちではなかったんだ」と思えるようになったことは、自分自身のコンフォートゾーンを破ったような感覚でした。
SNSなどで自身の活動を精力的に発信している駐妻さんたちを見ていて、興味があって話しかけたくても、なんだか話しかけてはいけないような気がしていたからです。
私が駐妻さんたちに持っている印象は、「頑張っている」 です。
駐妻さんはよく「(ビザの関係などで) 働きたくても働けない」「キャリアが途絶えてしまった」などとお話しされます。
ですが、人によっては子育てをしながら、SNSで集客をして料理教室やお花教室などを自宅で開催したり、こちらで職を見つけて働いていたり、日本のお仕事を業務委託という形で引き受けていたり、働けなくてもボランティアをしていたり、、と、私よりも色々なことを頑張っていると思うくらいです。
見方によっては、SNSを駆使した集客や100%リモートワークのような形の働き方が、今の時代の仕事の仕方を上手に先取りしているような気もして、私のようにわざわざ日本での仕事を辞めて、海外の国で改めて会社員として雇用され直すというやり方が少々古臭くさえ思えてきます。
しかも会社という縛りがないため、自由にできる部分も大きい。私は会社員という身分のため、仕事についてのコラムを書く時には、書ける範囲について頭を悩ませることも少なくありません。
コラムにしてみたいけれど、どこまで書いていいのか分からず、書けずにいることも多々あります。
駐妻さんの働き方は、私にはある意味羨ましくもあります。
先にお話ししたセミナーに参加して以降、私は自分から駐妻さん主催のセミナーやイベントに参加をしてみるようになりました。
それと時をほぼ同じくして、SNSなどを通じて、駐妻さんやそうでない女性からもなぜか私にお声がかかることが増えてきました。
そんな彼女たちと実際にお会いしてお話ししてみて思うことは、「皆もがいている」ということです。
会社員の女性や、フリーランスなど自営業の女性だって、皆何らかの想いを抱えながら働いている。実際私も全く何の悩みもないわけではありません。
このままベトナムに居続けていいのか、今いる会社でこれからどうキャリアアップしていこうか、、など、30半ばという年齢的なことも相まって、以前にも増して色々なことを考えるようになりました。
これはセミナーからかなり時間が経ってからの後日談ですが、私のSNSでフォロワーさんに「SNS経由で声がけされることは嬉しいか」といった質問をしてみたところ、驚いたことに、実に9割以上の人が「嬉しい」と回答してくださいました。
ベトナムへ来て早3年、今年いっぱいには何らかの答えを出すのと、具体的な一歩を踏み出したいと思っているので、こちらに住む女性たちには立場に関係なく積極的にお会いして、色々なお話しを伺ってみようと思っています。
Written by 平良弥生(ベトナム)